研究課題/領域番号 |
15100004
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
加藤 俊一 中央大学, 理工学部, 教授 (50297107)
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研究分担者 |
坂根 茂幸 中央大学, 理工学部, 教授 (10276694)
庄司 裕子 中央大学, 理工学部, 助教授 (30286174)
梅田 和昇 中央大学, 理工学部, 教授 (10266273)
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キーワード | 感性の工学的モデル化 / マルチモーダル / 電脳空間 / ユビキタス空間 / モバイル空間 / 状況認識 |
研究概要 |
5年計画の4年目にあたり、基礎理論の研究成果の評価、実証評価システムの試作に向けた設計を進めた。また、強化現実空間を利用した複合感性のモデル化技術の高度化を図った。また、応用事例として店舗におけるショッピング支援システムを開発し、本研究で開発した基礎理論・アルゴリズムなどを評価した。 1.複合感性のデータベース化と情報処理方式の研究 前年度に引き続き、マルチメディア・マルチモーダルな知覚感性(特に、視覚・聴覚・視聴覚の複合)に関する新たな知見に基づき、これらの多様な現象を精密に計測・分析する手法を試みた。 聴覚に関しては、相互抑制の仮説に基づき、同じ時間区間での各周波数帯のパワーのコントラスト、連続した時間区間との間でのコントラストなどの特徴量を利用して、楽曲から受けるイメージの推定を可能にした。 また、状況認識に関する感性の多様性に関しては、我々のプラットホームである電脳空間・モバイル空間での実験結果を分析し、TPOや場の文脈・個人のおかれた状況が、個々の人間にどのように認識され、どのような情報サービスのニーズが生じるか等の過程を詳細に調査した。 2.実空間における人間の認知的状態の計測方式 複数の人間や、人間とコミュニケーションロボットが共存する空間で、個々の人間の心理的・認知的な状態(特にfocus of attention)の推定を試みた。 3.複合感性にマッチした情報サービス・情報システムの研究 形・模様・色・質感など多様な属性をもつコンテンツのデータベースから、所望のイメージを全体として満足するコンテンツ、また、複数のコンテンツの組合せで所望のイメージを実現する複合感性検索の手法を検討した。応用事例として、実空間での購買支援サービスや共同作業によるデザイン支援システムを試作し評価を開始した。
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