研究概要 |
重要な脂質由来のセカンドメッセンジャーであるイノシトール1,4,5-三リン酸(IP_3)の蛍光プローブ(fretino;フレッティーノ)を開発し,細胞の核の中や神経細胞の突起など,従来法では測定できなかった細胞内局所でのIP_3動態の可視化計測を実現した(Anal.Chem.). 生体情報分子として重要な一酸化窒素(NO)の細胞内動態を可視化計測すべく,新しい原理に基づく蛍光プローブ(NOA-1;ノア-ワン)を開発した.このNOA-1は,既存の有機蛍光プローブに比して桁違いに高い感度(少なくとも数千倍以上)と応答可逆性を有し,従来法では明らかにできなかった生理的なNO動態の可視化計測を実現しました(Proc.Natl.Acad.Sci.USA). 4種の核酸塩基をそれぞれ探針として用いることによって,探針と相補的な試料核酸塩基が選択的に検出できることを明らかにした.これを利用し,STMによるペプチド核酸の一塩基多型(SNPs)の検出や,塩基配列の直接可視化決定が可能となった(Proc.Natl.Acad.Sci.USA).
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