研究課題/領域番号 |
15106003
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山内 和人 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10174575)
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研究分担者 |
稲垣 耕司 大阪大学, 工学研究科, 助手 (50273579)
佐野 泰久 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (40252598)
山村 和也 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (60240074)
三村 秀和 大阪大学, 工学研究科, 助手 (30362651)
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キーワード | X線ミラー / 超精密加工 / 超精密形状計測 / 非球面ミラー / 数値制御加工 |
研究概要 |
本年度、集光サイズ30nmを実現するためのX線集光ミラーに必要な形状精度の検討、その精度で形状測定が可能なMSI形状計測システムの開発と、高精度数値制御加工に不可欠な加工量や表面粗さに関して高能率かつ長時間安定なPCVM、EEMの開発行った。 以下に本年度行った研究成果を示す。 (波動光学的手法によるX線集光ミラーに必要な形状精度の検討) 波動光学的手法を用いることで、X線集光ミラーに必要な形状精度の検討を行った結果、30nmの集光サイズを実現するためには、長さ100mm、深さ15μmの楕円形状において、4nm(p-v)の形状精度が必要であることを明らかにした。 (形状計測システムの開発) MSI形状計測システムで使用する干渉計(ZYGO:GPI XP)に、高精度で回転が可能なピエゾステージを導入し、さらに高精度ステージとともにミラー試料台に設置することで、各データ間の角度を0.01μradの精度で保障した新しいスティッチングによる形状計測法を確立した。設計値の非球面形状と同等の曲率を持つ円筒ミラーを用いて表面形状データの信頼性を確認した結果、3nm(p-v)の信頼性を得た。 (PCVM、EEMの数値制御時の加工条件の最適化) 本年度、原子オーダから数10μmオーダの広空間波長領域の表面粗さ計測が可能なAFM(Atomic Force Microscopy)を導入した。AFMによる表面粗さの評価結果を元にPCVMとEEMの加工条件の最適化を行った。EEMにおいては、使用する微粒子の検討を行った結果、加工速度を100倍に向上させることに成功した。また、PCVMでは、数値制御加工における加工量制御の向上も行った。
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