研究分担者 |
村上 朝之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (20323818)
岡村 哲至 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194391)
奥野 善裕 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194507)
大柿 久美子 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教務職員 (00169898)
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研究概要 |
本研究では,環境保全性に優れた超高効率の発電が期待できるプラズマMHD発電を研究対象とし,その研究成果により,次世代の二酸化炭素排出削減/省エネルギー型のエネルギー利用高度化技術の構築に資することを目的としている。この目的を達成するため、連続運転下でのプラズマMHD発電機の発電性能を調べること、また負荷変化による発電出力の変化が,発電システムにおける各機器の性能にどのような影響を与えるか,また全体の熱効率にどのような影響を与えるかという,世界的にも例のない研究に挑戦している。本年度は、発電実験を可能とするクローズドループ内での作動気体の定常循環と純度について調べることを研究課題とした。そこでまず、作動気体の定常循環のために圧縮機の流量を時間的にどのように設定すれば良いかについて数値計算により調べた。その結果、圧縮機の流量を段階的に変化させ、同時にループ内に作動気体を段階的に注入することが、圧縮機を安定に運転でき、また作動気体に圧縮機からのオイルの混入のない状態を実現できることが分かった。この結果を下にアルゴンを作動気体として圧縮機の連続運転実験を行い、ループ内のアルゴン流量を所定の値まで高めることができた。また、長時間運転で最も懸念されていた超音速流れによる圧力変動についても測定することができ、圧力変動が小さく抑えられることが明らかにできた。同時に、発電にとって重要な超音速流れを合計5時間以上連続させることもできた。次に、真空排気装置を用いてループ内を真空排気し、真空洩れによりループ内に侵入するリーク量を実験的に調べた。その結果、殆どの機器においてそのリーク量が規定値以下に収まることを確認すると共に、リークの存在する機器については洩れ防止策を施した。これらと共に、質量分析器を用いてアルゴン中に含まれる酸素、窒素、二酸化炭素などの不純物の濃度についても調べることができた。
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