研究分担者 |
奥野 善裕 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194507)
岡村 哲至 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10194391)
村上 朝之 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (20323818)
大柿 久美子 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教務職員 (00169898)
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研究概要 |
21世紀の環境時代において、二酸化炭素の大幅な排出削減に寄与し、同時に省エネルギーに優れた超高効率の発電を実現するため、プラズマMHD発電を対象として研究を行っている。本研究では、より長時間での連続発電を行い、プラズマMHD発電が真に魅力ある発電方式であることを実証することを目的としているが、このため、高温の希ガスをクローズドループ内に循環させ、クローズドループ内の流体の挙動や各種コンポーネントの熱特性、希ガスの不純物による汚染などを調べ、最終的には発霞特性を調べる。 平成19年度は、アルゴン温度の上昇と共に、セラミックの蒸発によりアルゴン中にダストが含まれるようになった昨年度の結果を参考に,ループ内に設置されている各種フィルターを目の粗いものに置換える改良を行った。また、アルゴンの高温化によりMHD発電機のセラッミクスに割れが発生するという現象に対しても,これを防止するためにセラミックスの寸法の見直しを行い,本研究の最終段階である発電実験を行った。発電にはアルゴンに導電性を与えるアルカリ金属の添加が必要であるが,まずこれに取り組み,添加には成功した。そこで発電実験を行ったが,その結果,負荷切換えによる発電機からの出力の変化が見られ,超音速クローズドループを用いた初めての発電が確認できた。しかし,何回か同様の実験を繰返したが,出力電圧および出力電流とも小さく,出力の最大値は0.7WからlWという極めて小さいものであった。この原因としては,発電機のスロート断面積の著しい減少と,シード率が低く十分な電気伝導度が得られなかったことにもよると考えられる。
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