研究概要 |
研究目的:チップ間無線通信を導入した高認知度処理システムの三次元集積アーキテクチャ 特色,意義:三次元集積における、チップ間配線、放熱、歩留まりの課題解決のために、チップ間の無線通信を用いた三次元 集積技術を提案・実証する.これを用いて連想メモリを用いた画像処理などの脳機能の実現を目指して基盤技術を構築する。 研究成果: 1.チップ間無線通信方式と三次元集積デバイスの研究 ・インダクタを用いたチップ間無線通信回路の試作評価を行い、高速領域ではビットレート2.4Gb/sを実験的に確認した。 ・チップ上ダイポールアンテナを用いた非隣接チップ間のグローバル無線通信をローカル通信と併用する三次元集積システム(3DCSS)の基本設計およびプロトタイプを試作、評価した。 ・インダクタによる負荷および結合を用いた超高周波数の定在波発振器の構成提案とCMOS試作・評価を行い、10GHz以上で高品質な発振特性を得た。 2.チップ間無線通信を活用した高認知度処理システム技術の研究 ・アナデジ融合連想メモリを活用して,画像認識に不可欠なパターンマッチング処理の高機能化、高性能,超低電力化を達成した. ・複数種の画像認識機能チップをインダクタによるローカル通信で結合する三次元集積ビジョンシステムのプロトタイプを設計・試作し、通信機能の基本動作を確認した。また、要素回路として低電圧動作アンプや高品質のVCOを開発した。 3.ロボット等における脳機能の処理アルゴリズムとシステム化 ・アナデジ融合連想メモリに学習機能を付加することにより,メモリーベースの動作モデルの獲得方法を提案し,画像認識に応用して、有効性を確認した. ・複数物体の追跡および認識のためのアルゴリズムと、ロボット行動の強化学習アルゴリズムを考案し、シミュレーションにより評価し、性能、適用性を明らかにした。
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