研究課題/領域番号 |
15106014
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶海洋工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 英之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00196859)
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研究分担者 |
定木 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (60332582)
岡屋 克則 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (80134419)
松尾 誠治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (20302755)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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キーワード | メタンハイドレート / 生産 / 輸送 / 南海トラフ / LNG / 貯蔵・備蓄 / ペレット / 浮対式生産施設 |
研究概要 |
本研究では、我が国の排他的経済水域内の大水深に多量に存在する非在来型天然ガス資源であるメタンハイドレートの開発について、中小ガス田の開発に向けて検討されている天然ガスを固形ペレットで輸送するNGH輸送チェーンと組み合わせることにより効率を向上させ、成立性を高める観点から検討を行った。メタンハイドレートの最適な生産・輸送・貯蔵方式についてはエネルギー安全保障の観点から備蓄の機能もあわせて検討した。まず、全体システムの観点からは、システム全体を1)掘削生産、2)浮体施設、3)製造、4)積荷・輸送・揚荷、5)貯蔵、6)再ガス化の工程に分け、各工程のコスト評価式を定式化して全体システムのコスト構成を明らかにし、システム実現に向けての課題を明らかにした。ついで、要素技術として浮体式生産施設の計画・設計面からの検討、NGH輸送のためのペレットの物性、輸送効率の向上の観点からNGH製造法、球形および非球形ペレットの充填特性、ペレットの粉粒体の偏析、排出に関する検討を行った。また、貯蔵・備蓄に関して、分解特性、備蓄方式の検討を行った。 以上の検討より、全体システムに関しては、システム全体の中で製造工程のコストが大きな割合を占めることが明らかとなった。また、要素技術に関する検討から、浮体式生産施設単体では価格上昇前の天然ガス価格では採算性が高くないことが明らかになった。NGH製造法については分解率が極めて低い氷状・塊状ハイドレートの製造法を発見した。ペレットの輸送効率に関しては、非球形粒子および球形2成分系の体積比と振動による充填特性、さらに、排出機構を設計する上での指針を得た。また、分解特性についてはメタン雰囲気かつ-85℃以下ではほとんど分解しないことを明らかとした。備蓄方式については備蓄タンク内の伝熱特性を明らかにし、NGH備蓄システムの計画を行い、熱収支の観点から備蓄が成立することを示した。
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