研究概要 |
昨年度作製したヒラメマイクロアレイversion3を用い、ヒラメのウイルス性出血性敗血症(VHS)に対して有効なDNAワクチンと効果の見られない組換えタンパク質ワクチンをヒラメに接種した場合に発現する遺伝子の違いを解析し、VHSウイルスを感染防除するDNAワクチンは細胞性免疫も液性免疫もともに活性化するが、組換えタンパク質ワクチンは液性免疫のみを活性化することが明らかとなった。また、サイトカインDNAアジュバントとして、ヒラメのインターロイキン1、CCケモカインおよびCXCケモカインが有効であり、これらサイトカィンDNAアジュバントが種々の免疫関連遺伝子の発現を誘導することを明らかにした。ヒラメのcDNAマイクロアレイを充実させるためにヒラメの脳、腎臓、脾臓および肝臓由来cDNAクローンのEST解析を行った。 クルマエビおよびウシエビのEST配列より、1,026クローンを選択し、cDNAマイクロアレイを作製した。クルマエビ類の細菌感染症の治療に用いられている抗菌剤を投与した場合のウシエビ血球における遺伝子発現変化をマイクロアレイにより解析したところ、抗菌剤投与によりウシエビの種々生体防御関連遺伝子の発現が抑制されることが明らかとなった.
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