研究課題/領域番号 |
15200005
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
尾家 祐二 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50167293)
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研究分担者 |
川原 憲次 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (40273859)
鶴 正人 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (40231443)
池永 全志 九州工業大学, 工学研究科, 助教授 (50284716)
嘉藤 学 有明工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (40270376)
堀 良彰 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (90264126)
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キーワード | インターネット / トラヒック制御 / 経路制御 / トラヒック計測 / QoS / 無線LAN / モバイルネットワーク / プロトコル |
研究概要 |
ネットワークの深化に対応するトラヒック管理と制御機構に関する研究として、平成16年度は次の各研究小テーマに関する研究を行った。 1.ネットワーク特性把握のためのネットワークトモグラフィに関する基礎理論 大域的なトラヒックの流れの傾向や異常を、複数のエッジルータにおいて各々を通過する集約フロー流量を同時に観測したデータから推定する技術に関して、従来手法では対応が困難な、個別フロー流量間に未知で強い相関がある場合にも適用できる手法を考案した。また、高速な回線上を通過する個別フローの詳細な特性を把握するために、GPSに同期し、100ナノ秒の解像度を持つタイムスタンプ装置を使った計測実験を行い、その有効性を実証した。 2.多様な要求に対応可能なマルチクラス経路制御機構の基礎理論 複数のクラスのトラヒックに対する経路制御機構として、各ルータが複数の経路表を有する手法を提案し、ネットワーク内部の状態に応じてそれらを使い分ける手法について検討した。また、ホストが所属するサイトが複数の回線を有するような環境において、利用可能な複数の経路から適切な組み合わせを選択する方式を検討し、実環境における計測実験を行うことによって、その有効性を実証した。 3.モバイルネットワークにおける資源の有効利用に関する基礎研究 無線LANにおいて通信資源を有効利用するためのアクセスポイント選択方式を提案し、シミュレーションと解析によりその有効性を明らかにした。また、無線LANや第3世代移動体通信網等の複数の無線通信媒体が混在する次世代モバイルネットワークにおいて、端末が通信状況を元に最適な通信媒体を選択し、動的に通信の切り替えを行うアーキテクチャを提案し、シミュレーションによりその有効性を示した。 4.トラヒック変動に迅速に対応するトラヒック制御機構に関する基礎研究 実時間アプリケーションフローの競合環境におけるパケット遅延特性の改善のために、アプリケーション毎のフローにおいて要求されるパケット遅延制約を越えた無駄なパケットをルータが捨てる手法を提案し、数値実験によって有効性を示した。
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