研究課題/領域番号 |
15200009
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
荻野 博幸 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40144323)
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研究分担者 |
守屋 和幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90159195)
酒井 徹朗 京都大学, 情報学研究科, 教授 (10101247)
岩井原 瑞穂 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (40253538)
高田 秀志 京都大学, 情報学研究科, 研究員 (30378830)
横田 裕介 京都大学, 情報学研究科, 助手 (70303881)
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キーワード | WWW / 教育システム / 情報教育 / 環境学習 / e-Learning / データウェアハウス / 利用履歴分析 / セキュリティ |
研究概要 |
ウェブを利用した教育システムは近年大きな注目を集めているが、コンテンツと受講者数の増加に伴い、データの利用効率に大きな問題が生じる。我々はウェブ情報処理の効率化の手法としてウェブデータウェアハウスを提案し、その開発を進めてきた。本研究ではウェブベース教育という応用分野からの要求分析および実データ解析によってより高度な機能を持ったウェブデータウェアハウスを設計し開発するとともに、システムの実用化・実証実験を進めてきた。本研究は基礎から応用までの連続したプロジェクトであり、以下のような成果を得ることができた。 まず、ウェブ教育において現れる問題を効率よく扱うためのウェブデータウェアハウス技術の一般化を行った。ウェブのアクセス履歴の分析方法として、アクセス対象の時間的・時期的変動を検出し、またアクセスが多いトピックの検出技術を開発した。これらの技術は教育システムに応用し、生徒のウェブ教育環境での学習動向を分析することが可能になる。 次に、利用履歴データを得る枠組みを高校システムで開発し、それから得られるデータと実際の教育効果との関係を調査し、利用履歴データの分析精度を高めた。また、教育環境では外部とのアクセスが重要であるとともに、生徒個人の成績や学習履歴など、プライバシー性が高くセキュリティの確保が重要である。構造化された教材や各種データのアクセス権限を柔軟に管理する手法を開発し、安全性が高く柔軟な教育環境の構築を可能にした。 実証面では、数学、情報、創造性教育に加えて、新たに環境教育の分野について、小中の指定校での実験を行った。アランケイの創造性教育をベースにして、野外観察や理科実験の体験を通した環境学習において、ウェブを利用したシステムを作成した。また、小中の指定校での情報教育を効果的に行うためにモデルカリキュラムを設計し、指定校でカリキュラムを実施するワークショップを行った。これによりカリキュラムの妥当性を評価するとともに、新たな情報教育のテキストを作成した。
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