研究課題/領域番号 |
15200016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
吉田 倫幸 広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (90341221)
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研究分担者 |
内田 照久 大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (10280538)
岩城 達也 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (70341229)
石原 恵子 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00238015)
加藤 荘志 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助手 (00284232)
小森 政嗣 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 講師 (60352019)
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キーワード | イメージ / 感性 / 感覚のモダリティ / 生活用具 |
研究概要 |
本研究では、感性情報学的アプローチによる人間中心的なモノのあり方として、1)製品を個別化して他との差異を図るための斬新性と、2)誰でも分かりやすく利用できる典型性といった、一見矛盾する2つの要素を両立させる必要性を主張する。これら2つの要素は、個々人がモノに対してもつイメージのギャップとして説明できると考え、ギャップが大きければ斬新さ、イメージ通りであれば典型性に結びつくと仮定した。 まず、日常生活で利用するモノのイメージに関する探索的調査として、大学生100名を対象に日常生活で利用するモノの中で頻度の高いモノ、価値を置いているモノなどを調べた。その結果、携帯電話をはじめとするコミュニケーション機器が上位を占めたが、その一方で、性差や個人差も大きく、対象者の年齢範囲を変えると結果も大きく変化することが予測された。基礎研究レベルでは単純図形もしくはカップやスプーンなどが研究対象として用いられているが、人々の生活に欠かせない対象を取り上げる必要性が研究分担者から指摘され、対象の絞込みが急務とされた。 また、方法論の確保として、認知実験によるイメージ測定における時間的遷移について予備研究を実施した。対象物の提示時間に依存したイメージの変化を時間の関数としてとらえることを目的にしたが、感性情報を色濃く反映する対象物と人に感情的な変化を生じさせないような無機的な対象物では、結果が大きく異なることが分かった。このことも、前述した対象物の絞込みが問題点となっており、焦点をあてた対象に基づいて再度検討する必要があると考えられた。 他方、各研究分担者は、次年度以降の感覚のモダリティに基づく実験準備として、音声に着目した聴覚イメージ、モノの操作に関する視覚イメージ、および道具の運用における運動イメージなどについての文献的な検討および予備実験を実施し、実験に必要な機材の調整等を行った。
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