研究課題/領域番号 |
15200021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢島 美寛 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (70134814)
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研究分担者 |
尾形 良彦 東京大学, 統計数理研究所・調査実験解析研究系, 教授 (70000213)
久保川 達也 東京大学, 大学院経済学研究科, 教授 (20195499)
西井 龍映 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (40127684)
松田 安昌 東北大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (10301590)
丸山 祐造 東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (30304728)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | 時空間確率場 / マルコフ確率場 / 時空間点過程 / 経験ベイズ推定量 / 空間的競争 / 空間データ解析 / 角度データ分析 / 小地域統計 |
研究概要 |
本研究では毎年分担者および本分野の専門家による研究集会を開催した。さらに最終年度には指導的研究者7人を海外から招聰し、国際シンポジウムを開催した。これらの研究集会を通して時空間統計解析手法およびその実際データへの応用可能性について一定の発展を遂げるとともに、今後解決すべき課題についての情報を共有することができた。 次に分担者は大まかに5つのグループに分かれ研究を遂行したが、その研究成果は以下の通りである。確率場の推測理論と応用については、サンプリング間隔が不規則なデータに対してフーリエ解析理論の一般化およびその実際データへの応用可能性を示した。また多変量時系列に対してクロス・バリデーション法に基づくノンパラメトリックなモデル選択規準を提案しその漸近的性質を示した。 時空間点過程の推測理論と応用については、時間相関と空間相関を同時に考慮した強度関数をモデル化し、地震データへ応用した。また閾値法による空間点過程の標本分散推定法を開発し、雨量データなどへの応用可能性を示した。さらに疫学データの時空間相関分析を行った。 大規模データの推測理論と応用については、球面上の確率分布、角度データに対する回帰モデルなど時空間データ特有の性質を表現するモデルの理論的性質の導出およびその応用可能性を考察した。またマルコフ確率場におけ判別分析法を開発し、リモートセンシング・データなどへの応用可能性を示した。また3次元空間データにおけるホット・スポットを検出するためにEchelon法を開発した。さらに観測地域の異なる複数個のデータから未知の地域の値を予測する手法を開発した。 小地域統計の推測理論と応用については,標本数が少ないときにミニマックスな経験ベイズ推定量を開発した。また多重共線性を回避する新しい推定量を開発した。 最後にパネルデータの推測理論と応用では、空間的競争とそれから定まる立地均衡に関して歯科診療所などを例に取り実証分析を行った。また時間的相関および空間的分散不均一性が、実際には無関係なデータ間に見せかけの相関を生じさせる可能性についてシミュレーションにより明らかにした。また地域ごとの所得格差・不平等の実証分析を通じ、その空間的相互関係について議論した。
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