研究分担者 |
繁桝 算男 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90091701)
照井 伸彦 東北大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50207495)
大森 裕浩 東京大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (60251188)
古澄 英男 神戸大学, 大学院経営学研究科, 教授 (10261273)
渡部 敏明 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90254135)
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研究概要 |
本研究では,最近多方面に使用されるようになった潜在変数モデルを,実証問題に応用する際のモデリング方法,ベイズ推定,モデル比較を中心に検討した。シミュレーションに基づいたマルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC法)を用いて統計モデルを効率的に推定する方法とその利用法を開発した。 本年度は研究期間の最後の年であるため,今までに各分担者が行ってきた研究と4年間に計8回開催した国際シンポジウムで発表された研究論文を総合して成果をまとめることとし,今後のプロジェクトの発展方向を探っていくことにした。 2006年度は国際シンポジウムを2回開催し,海外機関と共同でワークショップを開催した。第1回は,9月に日本統計学会75周年記念事業と共催で「応用計量分析の最近の発展」というタイトルで海外から著名な5名を招聘し,東京大学で若手研究者の研究発表を主に交流した。このワークショップには,A.C.Harvey, H. van Dijk, A.C.Cameron, C.Meghir, J.-M.Robinを招聘した。第2回は,11月に東北大学で5名海外から招聰し"International Workshop on Bayesian Statistics and Applied Econometrics"を開催した。このワークショップは,主として階層モデル等で用いられるモデリングに伴う計算方法の検討を中心とした。海外より,Geweke, Chib, Poirier,Tsay, Jeriazkov, Tsurumi,また国内から研究分担者を含め15の講演と全部で21の研究発表があった。海外ではオーストリアのIAS(高等研究所)とわれわれのグループと共催で,JEuBES 2006-1st Japanese-European Bayesian Econometrics and Statistics Meetingをウィーンで開催し,日本から5名,ヨーロッパ,米国から13名ほどが参加し,ベイズモデルと階層構造,空間モデルなどをテーマとした研究集会を行った。海外での発表としては8月にアメリカ統計学会,6月にはバレンシア国際研究集会に4名参加した。 今後,多分野で複雑現象を扱う同様なモデルについて共通なモデリング法などを研究する必要がある。
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