研究分担者 |
廣川 佐千男 九州大学, 情報基盤センター, 教授 (40126785)
加藤 浩 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (80332146)
大多和 直樹 東京大学, 大学総合教育研究センター, 助手 (60302600)
三輪 眞木子 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (90333541)
山田 恒夫 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 教授 (70182540)
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研究概要 |
本研究は、わが国の高等教育機関における高品質なネットワーク学習コミュニティに求められる要件とその形成過程を明らかにするとともに、ネットワーク学習コミュニティの包括的なモデルを構築することを目標としている。 平成16年度は、以下の5分野を担当するチームに分かれて研究・開発を行った。 ・運営支援チーム:タイで実施した東工大間国際遠隔講義配信に関する実践研究では、前年度と異なる実施形態を試行した結果、現地メンターの重要性などの知見が得られた。e-Learningの実態に関する調査研究では、国内では岐阜大を、海外では清華大学,インドネシア・スラバヤ電気系ポリテクニック,Innsbruck大等を調査した。Open Course Ware関連の調査を行い、MITから関係者を招いて講演会を開催した。 ・標準化・認証チーム:コンテンツ評価支援システムの運用評価に基づき、システムの機能拡張を行い実装させた。コンテンツ評価映像対応サブシステムを開発し、実験サイトで試行し、実装可能な状態にした。デジタルコンテンツの評価基準や手順の策定についての文献研究を行うとともに、デジタルコンテンツの形成的評価、および総括的評価実験を行った。また、機関・組織対象の大規模調査が可能なシステム(WISE)を開発した。 ・教材共有チーム:多言語メタデータ入力機能と著作権情報を記述するメタデータ登録システムを開発した。また、Webロボットによるシラバス収集を行ない、収集したページについて日本10進分類による分類を行なった. ・場調査チーム:(1)eラーニング市場形成の成功要因としてのその学歴資格の社会的通用性に着目した研究であった。(2)アジア市場におけるeラーニングの最新動向であった。そこで明らかにしたのはe-ラーニングの展開の特質は,制度を媒介せずに市場メカニズムによって,流通する可能性をもっていることである.それは一方でe-ラーニングに大きな発展可能性をもたらすものだが,他方でその学歴資格の社会的な通用性に問題が生じる可能性も生じさせる.それはひいては市場の拡大に重要な制約となることが考えられる. ・インフラストラクチャチーム:まず、既存のオープンソースソフトウェアを活用した学習共同体形成支援という観点から,KNOPPIXを利用したソフトウェアのパッケージング手法およびコンピューティング環境の構築手法について研究を進め、IPマルチキャストを利用した多地点立体映像伝送システムに関しても研究を進めた。また、QoSの改善効果の解析等の通信基盤の研究を行った。さらに、通信基盤の教育利用法の調査をタイ、チェコ、ハンガリーで行った。 平成16年12月22日に公開シンポジウムを開催し、各チームの研究の中間報告を実施した。
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