研究課題/領域番号 |
15200059
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
長友 恒人 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (80031582)
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研究分担者 |
早田 勉 (株)古環境研究所, 前橋研究所長
高田 将志 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60273827)
豊田 新 岡山理科大学, 理学部, 助教授 (40207650)
杉山 真二 (株)古環境研究所, 宮崎研究所長
金原 正明 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (10335466)
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キーワード | 鉱物の粒度分布 / ESR測定のデジタル化 / イムジン川流城旧石器時代遺跡 / 試料採取 / 溶岩流のESR年代測定 / 旧石器遺跡のIRSL年代測定 |
研究概要 |
本年度は、4年間のプロジェクトの初年度に当たるため、8月4日に海外共同研究者を含めて検討会をもった。参加者は長友、豊田、高田、早田、杉山、李鮮馥である。この検討会では、海外共同研究者である李鮮馥ソウル大学教授が韓国における旧石器時代研究の現状と課題を報告し、各分担者が研究計画を報告して検討を行った。 韓国のイムジン川流城旧石器時代遺跡、全谷里イムジン川谷壁露頭、好坪洞遺跡の現地調査を11月3日〜6日に実施した。長友、豊田、早田、杉山、李鮮馥の他、八木浩司(山形大、地形学)が研究協力者として参加した。この調査において、ルミネッセンス法とESR洗による年代測定試料及び火山灰分析試料を採取した。 本年度に行った研究は以下の通りである。 1.本研究費で購入した超深度形状測定顕微鏡(キーエンス社製)を用いて、放射線損傷年代測定の試料である鉱物(石英と長石)の粒度分布を測定した。その結果、テフラと堆積物では様子の仕方が異なり、必ずしも正規分布に従わないことが明らかになった。 2.ESR測定データのデジタル化と積算測定可能なシステムを構築し、測定感度の向上などに向けて、基本的な測定体制を整備した。 3.ベータ線源の導入と線量率のキャリブレーションを実施し、石英試料の線量依存性や感度変化などに関する基礎データの収集を開始した。 4.イムジン川流域の溶岩流の年代測定を試みた。溶岩流と接触している堆積物から新踏里では140-190ka、長興里では66-75kaという年代が得られた。一方、東梨里の溶岩中長石のK-Ar年代は、1.18Maとなった。 5.イムジン川流城旧石器遺跡のルミネッセンス(IRSL)年代測定を試み、佳月里35ka、全谷里84-266ka、長山里136-220kaの結果を得た。
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