研究課題
基盤研究(A)
1.ルミネッセンス波長4分割同時測定装置による最適測定条件の検討(1)石英・長石試料を用いて、線量依存性の波長領域の相違を検討した。SAR法を導入したことにより、一測定あたり約2mgの微粒子(多鉱物または石英)、準微粒子(多鉱物または石英)、粗粒子(石英または長石)試料で測定して得られたデータから、最適波長データによる数値年代解析が可能になった。(2)北原火山灰から抽出した石英のTL法による蓄積線量測定を従来の1本の光電子増倍管で測定した場合と波長4分割装置で測定した場合について、比較検討した。2.以下の調査と年代測定試料の採取を行い、年代測定を実施した。(1)国内宮古島アラフ貝塚・沖縄本島安波露頭のAT包含層、長野県竹佐中原遺跡、同県南曽峯遺跡、島根県三瓶山起源テフラを対象に試料採取し、OSL法・TL法による年代測定を行った。(2)海外インド・モルガオン遺跡においてインドネシア・トバ火山起源テフラを採取し、年代測定を実施した。また、中国・泥河湾地域油房遺跡・小長梁遺跡・東谷陀遺跡・馬梁遺跡・馬鞍山遺跡周辺の地形学的調査を実施し、試料採取を行った。3.東アジア及び国内の旧石器遺跡関連の年代測定結果を公表した。(1)中国・泥河湾地域の旧石器遺跡(人類学学報;受理)(2)韓国イムジン河ハンタン川流域の地形形成史に関する内容(Geomorphology;投稿)(3)馬見二ノ谷遺跡、山田上ノ台遺跡など、国内の旧石器遺跡(報告書または学会発表)4.本研究の最終報告書を公表した。
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