研究課題/領域番号 |
15201018
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小名 俊博 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教授 (10346835)
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研究分担者 |
坂井 克己 同志社大学, 工学部, 教授 (30015656)
後藤 雅宏 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10211921)
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キーワード | 植林 / 廃棄物 / 熱分解 / 液化 / 反応熱分解 / 酵素重合 |
研究概要 |
反応熱分解条件の検討では試料としてユーカリ及びアカシア樹皮を用い、(1)試薬溶媒の種類、(2)反応試薬の種類、(3)熱分解温度、(4)試料と試薬の混合時間、(5)熱分解時の雰囲気について検討を行った。(1)においては水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を試薬として水溶液、メタノール溶液、エタノール溶液を検討した結果、メタノール溶液の場合が最も主要熱分解生成物の収量が大きかった。なおこの検討は他の試薬では行っていない。(2)においてはTMAH、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、酢酸テトラメチルアンモニウム(TMAAc)に関して主要熱分解生成物のピーク強度を検討した結果、TBAHにおいてはTMAHを用いた場合と主要熱分解生成物の種類が異なっており、熱分解生成物の収量はTMAHよりも多かった。一方TEAH及びTMAAcにおいては、熱分解生成物の収量はかなり低くなった。(3)においては熱分解温度200℃、300℃、400℃、450℃で主要熱分解生成物のピーク強度を検討した結果、どの試薬を用いても200〜400℃ではピーク強度は温度の上昇と共に大きくなり、400〜450℃ではほぼ同じだった。(4)においてはTMAH、TEAH、TBAH、TMAAcに関して、試料と試薬の混合から反応熱分解までの時間を5分、10分、20分、30分とり、主要熱分解生成物のピーク強度を検討した結果、TBAHの場合に5〜20分間ではピーク強度は時間と共に大きくなり、20〜30分ではほぼ同じだった。一方他の試薬では時間によるピーク強度の変化は確認されなかった。(5)においてはヘリウム及び窒素雰囲気下で反応熱分解を行い熱分解生成物の収量を検討した結果、得られる熱分解生成物の種類において両者に違いは見られなかった。一方、収量においては、窒素を用いた場合にヘリウムと比べて約2倍の収量が得られた。
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