研究課題/領域番号 |
15201030
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
末永 智一 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授 (70173797)
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研究分担者 |
珠玖 仁 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教授 (10361164)
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キーワード | 走査型電気化学顕微鏡 / 走査型近接場光学顕微鏡 / ナノプローブ / 大腸菌 / GFP / DNA / 距離制御 / バイオチップ |
研究概要 |
本研究は、マイクロバイオデバイスの性能・機能を正確に評価するために、走査型電気化学顕微鏡(SECM)をベースとし、さらに走査型近接場光学顕微鏡(SNOM)をハイブリッド化したシステムの構築を目指している.本年度は、SECMをマイクロバイオデバイスの定量的評価に用いるために、ナノメートルの解像度を有する新しいシステムの開発を試みた.具体的には、(1)ナノメートルサイズのプローブ電極の作製、(2)せん断応力(shearing force)を用いた試料-探針間の距離制御、(3)SECMとSNOMの融合によるマイクロデバイスの評価を実施に関して基礎的・予備的な検討を行った. (1)ナノ電極プローブの作製を実施し、半径〜300nmの電極を作製した.プローブとして従来の白金微小電極以外にカーボンファイバー電極や、光ファイバー型電極を試作した.(2)Shearing forceによる距離制御により(1)で作製したプローブで安定な形状イメージングの取得に成功した.また、透過光と形状の同時イメージングも行った.今後、さらにプローブ形をナノメートルサイズまでスケールダウンすることにより近接場光イメージングの取得を目指す.(3)ナノニクスNSOM-100を用いて、GFP発現大腸菌の近接場光と形状の同時イメージングを実施した.GFP発現大腸菌からプラスミドを単離し、SNOMイメージングを検討した.蛍光色素をインターカレートしたDNAをmica基板上に分散し、プローブ顕微鏡観測に適した試料調整の条件検討を行った.Mica表面をMg2+などの2価カチオンで処理することにより、DNAの基板への結合を制御できることが確認できた.
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