研究概要 |
複合現実感交通実験スペースの開発として,以下の成果を得ており,平成15年度については予定通りの実績を残すことができた. 1.仮想実験室を構成するシミュレータと交通シミュレーションの結合については,局所だけでなく広域ネットワークヘの適用可能性,クローン車両の発生,利用者の選択行動の組み込み,実観測データとのリンク,インフラとの相互作用等の観点から,同期方法,情報交換量などの仕様を決定した. 2.仕様に基づき,現有のドライビングシミュレータ(DS)と交通シミュレーション(TS)の間に,インターフェイス部分としてKAKUMOモジュールを追加して結合を取った. 3.ドライビングシミュレータに表示する詳細な画像を簡便に生成するためのシステムについて,その仕様の検討を開始した.次年度中には,第1次のシステムが完成予定である. 4.実観測実験室については,実観測フィールドを半径50km圏内の東京都市圏と定義し,そこで入手可能なネットワーク幾何構造情報(リンク長,車線数,勾配など),既存センサー情報(車両感知器,VICS情報など)を入手した. 5.センシング画像,車両感知器,プローブ車両,VICS,走行実験車両から得られるデータを効率的にリンクさせて融合するデータベースのあり方について検討し,今年度の後半から,実際にデータをリンクさせる作業に取り組んでいる.
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