研究課題
PDZドメインをはじめとし、WWドメインや、SH2、SH3ドメイン、PHドメインなどの結合ドメインに注目し、ヒトゲノム配列上でのバイオインフォティクスによるこれらドメインの同定、クラス分けを行った。一部のPDZドメインに関しては、タグ付きの発現ベクターを構築し、タグに対する抗体を用いた免疫沈降による相互作用タンパク質を単離し解析中である。また、シグナル伝達系のタンパク質複合体の立体構造解析に関して、カルモジュリンとNAP-22タンパク質のN末端の脂質修飾であるミリスチル化ドメインの複合体の結晶を作成し、X線解析によりその立体構造を明らかにした。カルモジュリンはミリスチル基のアシル鎖を抱え込むように結合し、また、N末端の疎水性アミノ酸と塩基性アミノ酸はそれぞれカルモジュリンの残基と特異的に相互作用していた。リン酸化による相互作用の調節の分子機構も立体構造より明らかとなった。一方、EGF受容体下流タンパク質は、EGF刺激した細胞から抗ホスホチロシン抗体を用いて単離し、質量分析法によりおよそ300余りのタンパク質を同定した。これらの中で機能未知タンパク質を中心に50種類余りのタンパク質について関してクローンを作成し、動物細胞においてFLAGタグ付きで発現させる系を構築した。EGF刺激した細胞からFLAGタグを利用してこれらのタンパク質を単離し、遺伝子変異体による欠損実験と質量分析による直接解析を組み合わせこれらタンパク質のリン酸化部位の解析を行っている。
すべて 2005 2004
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B.B.R.C 327
ページ: 183
J.Bio.Chem 279
ページ: 47201