研究課題/領域番号 |
15201048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村田 道雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40183652)
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研究分担者 |
松森 信明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50314357)
大石 徹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90241520)
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キーワード | アンフォテリシンB / 固体NMR / 分子会合体 / 自己組織化 / コレステロール / エルゴステロール / ポリエン抗生物質 |
研究概要 |
われわれは、既に色々のアンフォテリシンB(AmB)連結分子を化学的に調製し、その一部に顕著なイオンチャネル形成作用を認めている。これまでに集積した構造活性相関データをもとに、自己会合体の構造解析のための同位体標識二量体および標識連結体の調製を行ったので、三年計画の初年度における進捗・準備状況について述べる。まず、炭素-13とフッ素で標識したAmBの調製を検討した。AmBの分子両端に存在するカルボキシル基とメチル基に^<13>C標識するために、生産生物であるStreptomyces nodosusに3-^<13>C-プロピオン酸を取り込ませた。また、フッ素は、AmBのオゾン分解物を用いて半合成によって導入する経路を検討し、フッ素置換したポリオレフィンの調整に成功した。同様にして、AmB-ステロールおよびAmB-リン脂質連結体についても、化学合成と培養によって調製した。これらのAmB連結体については、リポソームを用いたK^+流入作用、および単一チャネル電流測定によってイオンチャネル活性を評価した結果、AmBの分子会合体をある程度再現していることが判明した。固体NMRデータから正確に距離を求めるためには、AmBの膜中における配向を正確に知る必要があるが、目下AmBのカルボキシル基とアミノ基の間を架橋した誘導体を調整し、架橋部に^<15>Nと^<13>Cを導入することにより、配向を調べる準備を行っている。
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