研究課題/領域番号 |
15201053
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
若林 正丈 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60114716)
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研究分担者 |
黒住 真 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (00153411)
古田 元夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50114632)
木畑 洋一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10012501)
森山 工 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70264926)
恒川 惠市 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80134401)
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キーワード | 脱植民地化 / 植民地化 / 植民地主義 / 帝国 / 冷戦 / 民主化 / ナショナリズム / 経済発展 |
研究概要 |
(1)問題意識の共有:研究分担者による4回の研究会を行い問題意職の共有に努めた。(1)真島一郎:社会運動の人類学-旧仏領西アフリカ(8月2日)、(2)若林正丈:台湾における脱植民地化の重層的展開(9月17日)、(3)森山工:植民地マダガスカルにおけるフランスの浸透/木畑洋一:スエズ以東よりの英国の撤退(11月15日)、(4)谷垣万里子:香港の脱植民地化(12月8日)。いずれも録音記録を起こして研究分担者に配布した。討論の過程で、脱植民地化の概念の関連するところは、【主体】の側面において、植民地と植民地支配国とに、【事象の次元】において、植民地帝国の政治・軍事的解体、旧植民地の経済的自立を含む植民地遺制の克服、さらには脱植民地化後に成立した国民国家内の「第四世界」の問題などの複雑な次元を含むことが明らかになった。また、対外戦争敗北で一気に日本の植民地帝国が政治・軍事的に崩壊し、まもなく東西冷戦的対立構造が波及した東アジアでは、ヨーロッパ植民地主義の脱植民地化のプロセスとは大きな相違があることが確認された。 また、来日中の台湾の代表的な社会学者蕭新煌博士を招き、若林を中心として戦後台湾社会の変容のあり方についての意見交換を行った(7月5日)。 (2)研究分担者はそれぞれに関連文献の収集につとめ、関連図書64冊を購入し、東京大学教養学部外国語図書室などに納めて、研究者の閲覧に供した。 (3)関連文献目録造りは、研究代表者が試行的に開始したが、脱植民地化の概念規定に関わって収録範囲が問題となったため、本格的な作業開始に至らなかった。 (4)現地調査:若林正丈が台湾へ、森山工がマダガスカルに赴き調査を行った。これらの調査は、(1)における報告に生かされた。
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