研究課題/領域番号 |
15201054
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
中野 敏男 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (10198161)
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研究分担者 |
岩崎 稔 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10201948)
大川 正彦 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80323731)
李 孝徳 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (90292721)
千田 有紀 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (70323730)
米谷 匡史 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80251312)
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キーワード | 戦後東アジア / 植民地主義 / ディアスポラ / 植民地支配責任 / セクシュアリティ / 日常支配 / 和解 / 戦後思想 |
研究概要 |
四年間の研究計画の最終年に当たり、(I)四つのテーマで研究会を行い、(II)最後に全体の総括会議で共同研究の意義と成果、今後の課題を確認した。 (I)研究会活動 (1)6月17日に「植民地主義の日常支配--ハンセン病を事例として」というテーマで研究会を行った。韓国の鄭根埴氏(ソウル大学)、および金貴粉氏(ハンセン病資料館学芸員)と君塚仁彦氏(東京学芸大学)とがそれぞれ研究報告を行った。 (2)7月1日に「植民地主義と南アの経験」とテーマを立て研究会を行った。永原陽子氏(アジア・アフリカ言語文化研究所)が研究報告「南部アフリカにおける植民地主義と『和解』--植民地責任」論に向けて」を行い、これに対して板垣竜太氏(同志社大学)から特定質問を受けて討議に入った。 (3)7月6日に「東アジアの経験と日本の戦後思想」というテーマで研究会を行った。中国の孫歌氏(中国社会科学院)が研究報告「丸山眞男と竹内好」を行い、これに丸川哲史、米谷匡史、道場親信の各氏がコメントをして、密度の高い議論を行なった。 (4)10月21・22日には、国内外から研究者、アーティストらを招聰し、「植民地主義とディアスポラになった朝鮮人女性たち--コリアン・ディアスポラ・ウィメンズ・スタディズでの出会い」と題する国際シンポジウムを行った。コリアン・ディアスポラ・ウィメンズ・スタディズが有する国際的な意義が確認されるとともに、この研究にともなう数々の問題点が浮き彫りになった。 (II)総括会議 1月14日に、本共同研究の成果である論文集『沖縄の占領と日本の復興』(青弓社、2007年)の合評会という形式で、共同研究全体の総括を行った。鄭根埴氏(ソウル大学)とテッサ・モーリス=スズキ氏(オーストラリア国立大学)の両氏から基調となる問題提起を受け、多くの研究協力者とともに議論を交わして、共同研究の締めくくりとした。
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