研究課題/領域番号 |
15201056
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研究機関 | 国際日本文化研究センター |
研究代表者 |
園田 英弘 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (50027562)
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研究分担者 |
小松 和彦 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (90111781)
鈴木 貞美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (60179207)
猪木 武徳 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (00107111)
白幡 洋三郎 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (10135543)
稲賀 繁美 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40203195)
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キーワード | 東アジア文明圏 / 文明の交流 / 文明間の衝突 / 満州 / 軍事史 / グローバリゼーション / 貧困 / 宗教 |
研究概要 |
平成17年度の研究実績として、以下の活動が挙げられる。 3月には日文研に於いてシンポジウムを開催し、M・Steger教授、P・Besserman教授、張光教授、G・Thompson教授等、当該分野の世界的権威である研究者を招聘し、グローバリゼーションについて討議した。グローバリゼーションは、様々な人々、地域、企業に所得格差をもたらしている。我々が議論したのは、民主主義以外の政治形態がグローバルな世界に於いて実現可能かどうかという問題である。人権、報道と表現の自由、経済の自由などのような政治的価値は保障されうるのであろうか?また、グローバリズムにも地域や国家によって差があり、富の偏在による極端な貧富の差は、人々の間に大きな不公平感をもたらしている。9/11のテロ攻撃は、宗教的対立の結果ではあるが、根本には経済格差と貧困があるのである。 そこで、平成18年度2月末から3月初めにかけて、グローバリゼーションに関するシンポジウムを再度開催した。タイトルは「日文研シンポジウムパート2:グローバリゼーション、貧困、文化及び社会」である。テーマはグローバリゼーションの影響による経済的格差と、グローバリゼーションの文化、社会、国家アイデンティティに対する影響である。出席者は日文研より園田英弘、猪木武徳、牛村圭、ティム・カーン、アレック・ベネット、メルボルン大学M・Steger教授(アメリカのグローバリズム戦略批判)、P.Besserman教授(グローバリゼーションと女性、宗教フェミニズムの関係)、東亜大学韓錫政教授(満州国におけるグローバリズム)、京都大学A.Swale助教授(グローバリゼーションと小泉改革)、ハワイ大学M.Douglass教授(グローバル時代の家庭像)、南開大学張光教授(グローバリゼーションとWTOの中国農村経済における影響)、オープン大学G.Thompson教授(原理主義とグローバリゼーションの未来)である。 17年度10月には韓国外国語大学校に於いて開かれた「韓国日語・日文学会シンポジウム」に、日文研から園田、鈴木、劉建輝、白幡、Charles Inouye、韓錫政、鄭在貞、尹相仁、等を派遣し、日韓の文学、大衆文化、政治、歴史に関する発表を行った。 また、18年度2月には日韓の研究者によるシンポジウムも同文研に於いて開催した。本シンポに於いては、日本と韓国が文明の共存や融合にいかに貢献しうるのかを議論し、両国における日本文化、文明研究のあり方を考察した。
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