研究課題/領域番号 |
15202007
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉田 英明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90179143)
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研究分担者 |
菅原 克也 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30171135)
三浦 篤 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (10212226)
今橋 映子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (20250996)
リース モートン 東京工業大学, 外国語研究教育センター, 教授 (40361787)
劉 岸偉 東京工業大学, 外国語研究教育センター, 教授 (30230874)
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キーワード | 異文化 / 異化 / 同化 / 東アジア / 比較文学 / 比較文化 / アラビア |
研究概要 |
本年度は、本研究課題の最終年度として、研究の総括をすべき段階を迎えたが、15年度、16年度に研究代表者を務めた大澤吉博教授(東京大学大学院総合文化研究科)が平成17年3月末に急逝したため、17年度に急遽、研究代表者を杉田英明に変更し、研究プロジェクトの維持と継続を図ったが、研究計画の一時的な停滞は免れなかった。 そうしたなか、平成17年10月14日に、日本比較文学会国際活動委員会の協賛を得て、日韓比較文学シンポジウム「異文化の同化と異化」を開催し、日本と韓国から多くの比較文学研究者の参加を得て、日本と韓国それぞれにおける「異文化の異化と同化」の問題、さらには日韓関係における「異文化の異化と同化」の問題を討議したのは、研究の進展と総括のためにきわめて有意義であった。このシンポジウムでは、日本側の参加者が、インド、南太平洋地域の例なども引いて、広く世界大の視野から「異文化の異化と同化」の問題を考えようとしたのに対し、韓国側の研究者が、日韓の歴史的経緯に強い限定的な関心を注ぎ、著しい対照を見せた。本研究では、こうした広い文脈からのアプローチと、ある地域及び地域間の限定的な観点とを、如何に融合させていくかが大きな課題であることが改めて浮き彫りになった。なお、このシンポジウムの成果は、平成18年春に刊行される『比較文学研究』87号で発表される。 台湾大学との共同研究の態勢は本年度においても維持されており、台湾大学発行の『台大日本語文研究』に、昨年度の共同シンポジウムの成果が発表された。 研究プロジェクト全体については、17年度における研究の遅滞を取り戻すべく、平成18年半ばに刊行される予定の論文集『異文化の異化と同化』において、総括を行う予定である。
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