研究課題/領域番号 |
15202021
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
村嶋 英治 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70239515)
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研究分担者 |
原 不二夫 南山大学, 外国語学部, 教授 (50319290)
菊池 陽子 東京外国語大学, 外国語学部, 講師 (60334447)
伊藤 友美 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (40337746)
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キーワード | 東南アジア史 / 東南アジア地域研究 / 比較政治 / 宗教社会学 |
研究概要 |
本年度は3カ年計画の第2年度である。 本年は研究代表者および分担者全員が、それぞれの担当地域に出張し資料収集・インタビュー調査を実施した。主要な調査としては、次のものを実施した。即ち、北京におけるタイからの帰僑者へのインタビュー、バンコクの国立図書館の古華字紙閲覧調査、中部タイ(ピチット県バーンドン)や東北タイのウドン、ノーンカーイ、ナコンパノム等での越僑面接調査、マレーシアにおける老共産主義者へのインタビュー調査、ラオスにおける革命人民党幹部へのインタビュー調査などである。 以上の調査によって、明らかになったこととして次のような点を指摘できる。(1)1930年代末に延安に派遣された帰僑党員とのインタビューから、1930年代にタイで発行された一般華字新聞中にも、シャム共産党員たちが執筆した論文・記事が多数掲載されていることが判明した。これらの華字紙の精読には相当の時間を要するが、タイ国立図書館で実施している。(2)シャム共産党の主要構成員であった越僑の子孫達が、バーンドンや東北タイに高齢ながら健在であり、彼らとのインタビューによりオーラルヒストリの手法を用いて、1930年代のベトナム人共産党の在タイ訓練キャンプの様子をある程度把握することができた。また、(3)老党員あるいはその子どもたちとのインタビューにより、従来知られていなかったシャム共産党活動家の第一世代のプロファイルを明らかにすることができた。
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