研究課題
本年度は、韓国慶南考古学研究所の依頼を受け、金海市金海会けん里貝塚の発掘に参加し、環境考古学、動物考古学の面から指導を行った。松井は平成16年3月に最初に現地を訪れ、5月、6月、8月、11月と現地を視察した。分担者である中村と富岡は5月に現地に赴き試料・データ収集を行った。さらに8月には古環境研究所に環境考古学分析を依頼した。その結果、遅くとも紀元前1世紀には朝鮮半島の南端まで牛馬が移入されていたことを明らかにできた。9月には英国エディンバラ国立博物館で開催されたWetland Archaeology Research Project(湿地考古学会)で「日本における近年の湿地考古学の成果」について発表を行い、学会賞を受賞した。12月に台湾中央研究院のリー・クワンチー博士を訪問し、台南の遺跡を踏査し、家畜の移入時期とその飼育技術について共同研究を開始した。また、ロシア科学アカデミーのヴォストテッツォ博士からは、沿海州の新石器時代貝塚出土のイノシシ属の骨の提供を受け、現在、同位体、古遺伝子の分析中である。以上の他、一昨年1月に訪問した、中華人民共和国浙江省考古学研究所の鄭雲飛博士の訪問を受け、共同研究の打合せを行った。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
Chemical Geology 218
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New Methods and the First Steps of Mammal Domestication
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J.Vet.Mod.Sci. 67
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ドイツ展記念概説・日本の考古学 上巻
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