研究課題/領域番号 |
15203014
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田渕 隆俊 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70133014)
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研究分担者 |
八田 達夫 東京大学, 空間情報センター, 教授 (70008647)
吉川 洋 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30158414)
井堀 利宏 東京大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40145652)
柴田 弘文 関東学園大学, 学長 (80112001)
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キーワード | リスク管理 / 集権化 / 分権化 / 安全保障 / 経済厚生 / 財政金融政策 / マクロショック / 地域経済 |
研究概要 |
最初に、集権化、分権化社会のそれぞれについて、国際関係、国内問題の両面からそのメリットとデメリット、および国際社会や他の地域経済に及ぼす影響について、調査した。また、アメリカの安全保障面での巨大な存在の実態と、それが各国経済や地域経済に及ぼす効果について、資料の収集、調査と評価を行った。これらの目的のために、アメリカ・EUなどへの調査、研究の打ち合わせを行った。 ついで、そうした集権化と分権化のメカニズムを内生的に説明できる理論的なモデルを構築した。特に、わが国を対象として地方分権、社会保障制度、地方経済、財政金融政策を通じたリスク管理のあり方を集権化と分権化社会とのかかわりで分析した。さらに、集権度の異なるシステムでリスクが変化したときの対応能力の比較を試みた。たとえば、安全保障面での不確実性が上昇したとき、集権的、分権的な同盟関係において、わが国が求められる国際公共財の負担のあり方がそれぞれどのように変化するのか、また、マクロ的なショックが生じたとき、どのような影響が日本全体や地域経済の経済厚生におよぶのかを、集権化と分権化を考慮した一般均衡モデルを用いて分析した。 また、集権化と分権化に関してより戦略的な研究も行った。たとえば、集権化の安全保障体制が構築されている場合に、先進諸国の戦略的な対外経済援助が、相手国での政府や国民、さらには地球環境に与える効果について、理論的、実証的に研究した。特に、集権化、分権化の程度が比較静学分析の結果にどのように影響するのかを、ゲーム論の枠組みを用いて検討した。また、分権化社会における国際間の政策協調のあり方を研究するために、EUやアメリカの実施例の収集と評価を行った。
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