研究課題
平成17年度は、平成16年度まで取りまとめられた「IT革命と金融業の変貌:欧米の経験とアジア4市場の対応」の考察内容を基礎にして、ITが進行した21世紀の日本の金融制度のあり方を具体的に考察した。IT化の進展が(1)日本の金融業を取り巻く環境、(2)消費者行動・企業行動および金融機関の行動、(3)政策当局の対応策に与える影響を、理論および実証の観点からより具体的に解明することがここでの目的である。これらの研究は、理論分析及び実証分析をバランスよく行うものであり、アカデミックと実業界との融合を図りながらも、アカデミック・ジャーナルのレフェリーに耐えられる質を維持することを目的とした。その目的も備えて、研究者間での成果の共有をはかり、研究プロジェクトとしての統一性をもたらすために、定例の研究会を開催し、そこでの研究報告・共同討議を行ってきた。それによって、当初の研究目的の実現に向けた成果の積み上げを行った。また、国内外の研究者を積極的に招聘し、セミナーや共同研究の場を設定し、研究のより効果的な進捗を推進してきた。定例研究会には、櫻川昌哉、岡野衛士、大瀧雅之、Lihui Tian、播磨谷浩三、藤原秀夫、内田交謹、余永定、Qi LIANG、山崎尚志、小野有人、安田行宏、小林毅を招聘して、報告してもらった。また、若手研究者(熊本方雄、五百旗頭真吾、稲垣一之、福本幸男、岡野衛士、永田邦和、石川雅也、三宅敦史、小塚匡文、三隅隆司)による集中報告会を開催して、ITが進行した21世紀の日本の金融制度のあり方について報告、討論、議論を行った。これらの研究を行ったことによって、ITの進展と共に日本の金融制度が効率化およびクロスボーダー化の影響を受けていることが明らかとなった。
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Asian Economic Journal 20・1
ページ: 75-94
Monetary Policy with Very Low Inflation in the Pacific Rim, (Takatoshi Ito and Andrew Rose (ed.)), (University of Chicago Press) (forthcoming)
Takatoshi Ito and Andrew Rose (ed.), Monetary Policy with Very Low Inflation in the Pacific Rim, University of Chicago Press (forthcoming)
国民経済雑誌 193・3(forthcoming)
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商学論纂 46・3
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日本経済研究センター会報 932
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電子マネーの発展と金融・経済システム(金融調査研究会報告集34)(金融調査研究会)
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New East Asian Regionalism : Causes, Progress and Country Perspectives, (eds by Charles Harvie, Fukunari Kimura, and Hyun-Hoon Lee, Edward Elgar, Cheltenham, UK)
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