研究課題
19世紀以降一貫してアジアからの主要輸出産品であった砂糖・コーヒー・米の3商品に特に注目して、それらの生産・流通・消費の各段階における変動過程を経済史研究の手法により明らかにすると同時に、現状とその問題点をも把握することに努めた。その成果をもとに、2007年3月7〜8日にSugar, Coffee, Tea and Rice in Economic History of Modern Asiaと題する国際シンポジウムを、イギリス、シンガポール、インドネシア、ベトナム、タイの研究者たちをも招聘して実施した。シンポジウムに提出された計12本のペーパーは、A4版全274ページからなるプロシーディングスに収録されている。そのうち、研究代表者の加納は20世紀アジアにおける上記3商品の生産と貿易を概観した総論(64ページ)、研究分担者の池本は研究協力者の三本木一夫とともにインドネシアのマンデリン・コーヒー生産の発展の分析(24ページ)を、高橋はミャンマーの130年間にわたる米輸出統計の整理・分析(31ページ)を、宮田はジャスミン・ライスと20世紀タイの米輸出経済についての論考(35ページ)を執筆した。この他に日本人研究協力者として、水野明日香が戦後のミャンマー米輸出の変容(17ページ)、久米高史がモーリシャスとハワイの砂糖産業(11ページ)、大澤淳が両大戦間期の日本における在来式砂糖産業の展開(28ページ)を論じた。(研究発表の欄にはこれらについて記載。)さらに2008年2月に日本語で研究成果を東洋文化研究所から刊行する雑誌『東洋文化』特集号「米・砂糖・コーヒーから見た現代アジア経済史」に公表する予定であり、その原稿はすでに執筆者8名から提出済みである。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (6件)
Sugar, Coffee, Tea and Rice in Economic History of Modern Asia (Proceedings of the international symposium held on March 7-8, 2007)
ページ: 1-64
ページ: 175-198
ページ: 79-108
ページ: 65-78
ページ: 109-124
Sugar, Coffee, Tea and Rice in Economic History of Modern Asia (Proceedings of the international symposium)
ページ: 227-236