研究分担者 |
黄 りん 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40225363)
小川 進 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80214021)
高嶋 克義 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30197090)
栗木 契 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (90294397)
南 知惠子 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (90254234)
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研究概要 |
当該年度は、研究テーマに関し、インターネットのコミュニティとコミュニケーションの2側面について分担的な研究を実施した。まず、研究代表者の石井は、インターネットが競争に及ぼす効果を朋らかにするための基礎的作業として、競争の場が形成されるプロセスと競争戦略の決定の審級についての考察を進めた。高嶋は、インターネット技術が,小規模企業の市場参入を促すものの,広告や物流・情報システムへの積極的な投資を行う大規模企業が高い市場占有率を確保するという競争構造を明らかにした。また,この構造から,ネット・コミュニティ戦略が,小規模企業による顧客囲込み戦略と,大規模企業による販促効果を期待する戦略とに二極化することを導き,それに基づくネット・コミュニティの特徴を実証的に分析した。栗木は、マーケティング研究者と実務家との、ネット・コミュニティという機制を通じた情報処理への関心に注目し、マーケティング論に見られるインターネットとコミュニティの親和性を理論的に把握するための分析作業に着手した。 一方、黄は、中国の代表的なネットビジネス企業の事例を調べ、BtoB市場におけるビジネス・プラットフォームとしてのインターネット技術のインパクトを分析した。特に市場インフラの未整備な状況での、情報プラットフォームとしてのインターネットの役割を明らかにした。また、海外現地法人と本社との間での情報ネットワークシステムとコミュニケーションに対するインターネット技術のインパクトを分析した。小川は、日本の卸がいかにITを活用することで精度の高い高付加価値を提供し、流通における存在感を高めたかを事例分析を通じて明らかにした。南は、SIベンダー業界における、イントラネット、インターネットを通じた、戦略的顧客関係管理のための営業部門によるナレッジ・マネジメントについて事例研究を行い、その有効性を明らかにした。
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