研究課題/領域番号 |
15203019
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石井 淳蔵 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (50093498)
|
研究分担者 |
高嶋 克義 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (30197090)
小川 進 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (80214021)
黄 りん 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (40225363)
南 知惠子 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90254234)
栗木 契 神戸大学, 経営学研究科, 助教授 (90294397)
|
キーワード | インターネット / コミュニティ / コミュニケーション / IT / ビジネス・プラットフォーム / ナレッジ・マネジメント / 競争構造 / マーケティング |
研究概要 |
インターネットにおけるコミュニケーションとコミュニティの戦略的構築の研究テーマに関して、研究代表者石井淳蔵と研究分担者栗木は、(1)アバターのサイトと、(2)ソーシャルネットワーキングのサイトを、国内外の代表的な対象にインタビュー調査を実施した。栗木は、インターネット・コミュニティにけるコミュニケーションを、企業のマーケティングに結びつけていくためのフレームワークを考察する探索的研究に着手し、インターネット・コミュニティを活用した企業事例を収集するとともに、既存のビジネスにおいて、コミュニケーションはマーケティングにどのように活用されてきたのかをさまざま角度から分析、整理した。 インターネットを利用したビジネスモデル研究に関しては、研究分担者である高嶋は、インターネットの営業戦略への影響分析を研究役割分担としているが、今年度は、Eコマース市場における競争構造を研究対象とし,消費者費用に関するEコマースの相対的な有利性とインターネット販売企業による広告・販促活動や物流システムについての競争行動によって規定されること、そのうえで,Eコマース市場において,大規模企業が市場シェアと多角化を志向する戦略を展開するのに対し,中小規模企業が,ネット・コミュニティなどを用いた顧客囲い込みによる戦略を展開することを明らかにした。 また、黄は、中国国内で高速道路などの物流インフラ整備が急速に進み、外資系企業が広域物流という問題に直面していることを示し、物流クォリティーで差別化するために、広域物流ネットワークの構築と現地企業との提携といった戦略課題を明らかにしている。小川は、近年台頭しているユーザー起点の製品開発システムについてムジネット株式会社を通して事例分析を行った。豊富なユーザー接点、透明化・計画化されたプロセス、ブランド・コミュニティーへの標的化がヒット商品開発のカギになることを明らかにし、研究成果を小川進・西川英彦「ユーザー起動型ビジネスモデルの新たな展開」 神戸大学大学院経営学研究科 ディスカッションペーパーシリーズ、2004年6月Discussion Paper 2004・12に、まとめた。 インターネット利用の顧客関係管理分析を分担とする南は、システム・インテグレーション業界において、インターネットやイントラネットといった情報通信技術を援用して経営課題を解決しようとする大手企業群に対し、SIベンダー企業は全社的な関係的取引を基盤として、連鎖的に需要を創出し、相互に資源を移転させていることを事例分析を通じ、明らかにした。
|