研究課題
基盤研究(A)
1.目的オーストラリア、ノルウェー、オランダ、日本における地域移行プロセス・地域生活支援の取り組みの実態を把握し、比較検討すること。2.方法4カ国で、2004年から2005年にかけ、入所施設利用経験のある障害者本人各20人(現在は地域で暮らしている人)、その家族各10人、職員各10人を対象に面接調査を行い、質的に分析された。3.検討課題4カ国の研究結果を比較検討し、地域移行に関する個別支援プログラムの作成、移行後地域に定着し地域住民として定着していくために必要な地域生活支援システムの構築等を検討すること。4.結論入所施設、地域移行、地域自立生活をミクロ、メゾ、マクロレベルでの問題点や課題を整理したところ、次のような結論を見出すことができた。(1)障害当事者の想いや願いに基づいた移行となるよう、そのプロセスに障害当事者の声が十分反映されるようなシステム構築や支援体制を作る必要がある。(2)入所施設は障害当事者ではなく職員中心の集団管理的支援が中心で、入所者の声は反映されず、安心感も持てず、居住の場としては様々な問題を構造的に内包している。(3)地域生活を「ミニ施設化」しないためには、障害当事者の想いや願いに基づいた個別支援が原則とならなければならない。そのため、地域生活支援職員増と居住・日中活動規模を小さくすることが求められる。(4)障害当事者会の開催やその支援、また支援者の再教育などが求められている。(5)日本で地域移行を促進させるためには、期限をつけた全ての入所施設者の地域移行計画の策定や地域生活支援の予算配分が求められる。また、障害者差別禁止法や条例の制定も求められる。
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季刊『福祉労働』 110
ページ: 142-147
A Quarterly Fukushi Rodo. 110
季刊『福祉労働』 103
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第14回日本福祉文化学会埼玉大会報告要旨集 14号
ページ: 37
日本社会福祉学会第52回全国大会報告要旨集 52号
ページ: 98-99
ページ: 342
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A Quarterly Fukushi Rodo. 103