研究課題/領域番号 |
15203032
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
久冨 善之 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (40078952)
|
研究分担者 |
木村 元 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (60225050)
岩田 康之 東京学芸大学, 教員養成カリキュラム開発研究センター, 助教授 (40334461)
長谷川 裕 琉球大学, 教育学部, 助教授 (30253933)
勝野 正章 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (10285512)
中田 康彦 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 助教授 (80304195)
|
キーワード | 教育改革 / 教師 / 教員文化 / 教師教育 / 教師の専門性 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / イギリス:アメリカ:韓国:スエーデン |
研究概要 |
平成17年度は、歴史・実態・比較の3グループ研究と、まとめとしての国際シンポ開催・報告書作成を行った。 1、日本の「教育改革と教師」の社会史グループは、日本の近代公教育・130余年の歴史での教育改革を時期区分して捉え、各時期の改革の下で教員問題がどう把握され、教員制度改革がどのように俎上に載ったかを検討した。独特の教員文化の継承と再編という角度から接近し、今日の政策が日本教員文化に大きな影響を与える可能性を示した。 2、教師の実態調査グループは、本共同研究の主要な作業のひとつとして行ってきた5カ国の教師対象・質問紙調査のまとめとして、この調査から得られたデータに対する詳細な分析を行った。分析の結果として、教職に伴う諸困難の状況、教職アイデンティティ、疲弊、教員文化、教員文化の形成・継承の土壌である教師集団などの諸ファクター相互の関係、またこれら諸ファクター各々やその関係と近年の教育改革の動向との関連という、当初よりこの調査が追究課題としてきたことについての解明が進展した。 3、「改革と教師」国際比較グループは、海外調査資料を検討し、教師をめぐる状況と改革動向の共通性と相違点を抽出した。教育改革は各国の社会的要請に対応して進み、国家による推進と統制、成果主義の導入などの傾向を見出した。日本と韓国は、教員の身分保障・需給・改革路線など多くの面で共通性を有することが指摘された。 4、国際シンポ・報告書作成という課題については、国際シンポジウム『教育改革と教師--流動化社会を生きる教師の専門職性を展望する』を11月の2日間に行った。海外から5人の招聘研究者を含め内外130人の参加で、研究成果の報告・交流の有意義な場となり、その成果も踏まえて研究報告書を執筆・発行した。
|