研究課題/領域番号 |
15204005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
前田 吉昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40101076)
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研究分担者 |
森吉 仁志 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00239708)
仲田 均 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40118980)
ゲスト マーチン 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (10295470)
小野 薫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20204232)
綿村 哲 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00201252)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 変形量子化 / 非日間微分幾何学 / Gerbe / シンプレクティック幾何学 / 接触幾何学 / 量子化問題 / サイクリックコホモロジー / ループ空間 |
研究概要 |
本研究は、急速に発展してきたポアソン幾何学と接触幾何学での問題を取り扱うとともに、量子化問題へ発展させることが大きな狙いである。特に、ポアソン幾何学と接触幾何学をもとに、非可換微分幾何学を構築し、新たな幾何学への貢献をめざしている。変形量子化は、ポアソン環(ポアソン多様体から作られる関数環)の変形によって得られる非可換環である。本研究課題においては、特に収束する変形量子化とそれに付随する新しい幾何学的な対象の研究を行った。複素シンプレクティク群の2重被覆まがい群やMaslov-Weinstein Gerbeをこの立場から解析を行なった。フレッシェ環に定義される変形量子化の例およびその具体的構成、トレースのある変形量子化問題を扱っている。Sp(n,C)の場合にこの具体的構成を行うことで、flat bundle Gerbeの例を構成することが出来た。この構造を詳しく調べると、Gerbe以上のもっと詳細な性質が得られる成果を得た。第二は、群不変性を持った変形量子化のより適切な関数環を探す問題について研究である。非可換群の作用で不変な変形量子化へ拡張した。特に、$ax+b$一群についての詳細な変形量子化の構成とそれを一般にしたSolvable群への成果を得た。第三は、トレースを持つような非可換環の構成である。純代数的なアプローチからどのような性質が閉変形量子化を構成するか、また指数定理をいかに再現するかを研究した。これらの成果を一般のポアソン代数の変形量子化に考察することを行っている。ループ空間の変形量子化を目的とするために、ループ空間の幾何学的性質特にリッチ曲率について研究を進め、成果の見通しがついてきた。これらの研究成果は、多くの研究集会、研究代表者や分担者を中心とした討論、共同研究によって生まれている。特に、ポアソン幾何学における日本では唯一の研究プロジェクトとして、国内および世界をリードする研究成果を多く得た。さらには研究者ネットワークの確立も成果である。これらを次年度以降の研究として推進する。
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