研究課題
基盤研究(A)
赤外線衛星IRASにより、遠赤外線の超過として10数個の主系列星の周りに星周円盤が発見されて以来、その生成・進化について、多くの議論が重ねられてきた。星周円盤の進化は、惑星系生成の過程と密接に関連し、太陽系の起源を探る上で重要な情報をもたらすものである。本研究計画の目的のひとつは、この「星周円盤のサンプル数を従来よりも画期的に増やす」ことにより、「統計的」に星周円盤の進化過程を解明しようとすることである。そのために、赤外線天文衛星「あかり」(以前はASTRO-Fと呼ばれていた)の準備を進め、平成18年2月に打ち上げに成功し、全天サーベイ観測および、個別天体の詳細観測を進めた。本研究では、特に効率の良い観測計画の策定、効率的なデータ解析方法の開発にとりくみ、大きな成果を挙げた。また、衛星観測を補足するために、地上望遠鏡を用いた高空間分解能観測を進めた。その結果、βPicの周りの青洲円盤の構造から惑星の存在を示唆する結果を得るなどの成果を挙げた。さらに、将来の系外惑星の直接検出を目指して、系外惑星の検出に最適化したステラー・コロナグラフの基礎技術開発にも取り組んだ。微細加工によってバイナリー瞳型マスクを製作し、可視波長域での検証実験を進め、コロナグラフ単体としては世界記録となる10^7のコントラストを達成した。さらに、コントラストを高めるだけではなく、コロナグラフのinner working angle(IWG)を小さくするために、Phase-Induced Amplitude Apodization型のコロナグラフの実験も進めた。これは、将来、主星に近い惑星までを検出する上で、重要なステップとなる。
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