研究課題/領域番号 |
15204022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90208299)
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研究分担者 |
菅谷 頼仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教 (80324747)
江尻 宏泰 大阪大学, 名誉教授 (80013374)
伏見 賢一 徳島大学, 総合科学部, 准教授 (90274191)
嶋 達志 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (10222035)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | 二重ベータ崩壊 |
研究概要 |
本研究では、次世代ダブルベータ崩壊測定器「MOON」の試作機「MOON-1」の開発を行い、これを大阪大学核物理研究センター大塔地下実験施設に設置しその性能評価を行った。MOON-1検出器は6層の大型(53cmx53cm)プラスチックシンチレーターとその間に挟まれた100Moフォイルからなる。シンチレーターからの光は周りを取り囲む60本の光電子増倍管によって測定される。MOON-1の開発及びそれを用いた測定は、 平成15年度:基礎技術実証実験。 平成16年度:MOON-1を設計製作。 平成17年度:年度初めに地下実験施設に設置。長時間の測定を行った。 平成18年度:秋まで地下実験室で測定を行い、その後実験装置を持ち帰った。 平成19年度:持ち帰った検出器の性能評価を行った。 の様に行われた。 1年半にわたり改良を加えながら測定を行い、地下の低バックグラウンド環境において検出器の較正を行う方法およびコンプトン散乱を用いたエネルギー分解能測定方法を確立した。その結果、ダブルベータ崩壊測定感度を決める重要な要因であり、MOON-1検出器において最も懸念されていたベータ線のエネルギー分解能が、ダブルベータ崩壊のQ値領域で7%(FWHM)という、大型(53cmx53cm)プラスチックシンチレーターとしては優れた性能を得る事ができた。 また、MOON-1システムにおけるバックグラウンドについて定量的なデータを得る事ができた。これらの成果は次世代ダブルベータ崩壊実験を進める上で大きな貢献となった。
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