研究課題/領域番号 |
15204042
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
米田 明 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (10262841)
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研究分担者 |
浦川 啓 岡山大学, 理学部, 助教授 (30201958)
小田 仁 岡山大学, 理学部, 教授 (50127552)
鈴木 功 岡山大学, 理学部, 教授 (60033198)
桂 智男 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (40260666)
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キーワード | 単結晶弾性定数 / 共振法 / 地震学的異方性 / 大容積圧力発生 / 鏡面研磨 / 単結晶方位だし |
研究概要 |
表記の課題、"マントル鉱物における弾性的異方性の実験的研究"を遂行するにあたっての基盤整備として、X線ラウエカメラシステムの設置、単結晶精密方位だしシステム、精密研磨台の購入を行い、基礎的技術の習得と訓練を行った。予算が減額されたため、単結晶カッターは次年度の購入になってしまった。 大型高圧相鉱物作成のために、プレス荷重の拡大のための布石を打った。すなわちkawai型高圧発生装置における一段目の面の辺長を60mmから110mmに拡大する。これにより現在のプレス荷重1100tonを油圧システムの上限である2000tonまで拡大する。将来的には油圧システムの更新により、4000tonまでの荷重がかけられるようになる。現在、国内において実務的なkawai型装置の荷重は約1000トンであるので、この改良により岡山大学固体地球研究センターは大型高圧相合成のメッカになると確信する。大型高圧相合成は言うまでもなく本課題を遂行するために必要な要素技術である。 単結晶試料による測定の前準備として、多結晶高圧相試料を用いてベータスピネル、ガンマスピネル、ペロブスカイトの弾性定数の圧力依存性を測定した。その結果、剛性率の温度依存性を精度よく測ることに成功したが、体積弾性率では若干低めの値がでた(おそらくポアの影響)。多結晶試料において体積弾性率の誤差が大きくなることは予想していたことであり、やはり、単結晶試料による測定が必須であることを確信するにいたった。なお、ベータスピネル、ガンマスピネル、ペロブスカイトの測定データは論文にまとめ、そのうちのいくつかはすでに刊行されている。
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