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2003 年度 実績報告書

湿式析出法によるリチウムイオン二次電池用新規合金負極

研究課題

研究課題/領域番号 15205024
研究種目

基盤研究(A)

研究機関早稲田大学

研究代表者

逢坂 哲弥  早稲田大学, 理工学部, 教授 (20097249)

キーワード電池 / ナノ構造形成・制御 / クラスター・微粒子 / ナノ材料創製 / 電気化学
研究概要

次世代リチウムイオン二次電池の負極材料として期待されるSnに着目し、その欠点である充放電時の大きな体積膨張・収縮による電極破壊に対し、リチウムと合金化しない金属であるNiとの複合を検討した。まず電池を形成する上で有利となる、集電体上への直接成膜が可能である電解析出法にてSnNi合金薄膜の形成を行った。各種組成のNiSn合金を銅箔上に析出し構造評価を行った。その結果Sn62Ni38組成のもののみにおいてNi3Sn4相に帰属されるXRDピークが観測された。またリチウムイオンの電気化学的挿入脱離を検討したところ、Sn62Ni38組成のもの以外は従来のリチウムイオン二次電池負極材料である炭素材料の理論容量値372mAh/gよりも低い値となったが、Sn62Ni38組成のものは100サイクル以上500mAh/gを超える可逆容量を示した。このことから、本Sn62Ni38膜はリチウムイオン二次電池負極として期待できるものであることが示された。またそのサイクルに伴う電極形状の変化挙動を追跡したところ、大きな変化を示すことが明らかとなった。現在その微細構造の変化挙動を検討しており、本Sn62Ni38膜が優れた負極特性を示す要因を明らかにするべく検討している。また、電池電解質について、高分子ゲル電解質に関する検討をすすめており、相互連続性を有するミクロ相分離構造からなるゲルホストマトリックスを開発している。導入的検討としてポリオキシエチレン(PEO)とポリスチレンのポリマーコンポジットを形成し、そのPEO相を可塑剤にてゲル化することでリチウム電池電解質として利用可能であることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Momma, T, Ito H, Nara, H, Mukaibo, H, Passerini, S, Osaka, T: "PEO-LiBF4錯体およびポリスチレンからなる相互連続複合体電解質のリチウム二次電池電解質としての評価"ELECTROCHEMISTRY. 71. 1182-1186 (2003)

  • [文献書誌] Mukaibo, H, Sumi, T, Yokoshima, T, Momma, T, Osaka, T: "Electrodeposited Sn-Ni alloy film as a high capacity anode material for lithium-ion secondary batteries"ELECTROCHEMICAL AND SOLID STATE LETTERS. 6. A218-A220 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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