研究課題/領域番号 |
15206009
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栖原 敏明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116054)
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研究分担者 |
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80263218)
上向井 正裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 科学技術振興特任助手 (80362672)
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キーワード | 光集積回路 / 半導体レーザ / 非線形光学 / 量子光学デバイス / 光導波路 / 擬似位相整合 / 光子対発生 / スクイズド光 |
研究概要 |
昨年度に引き続き集積量子フォトニックデバイスの作製・性能改善を行い、量子光学機能の実証を行った。主な成果は以下のとおりである。 1.擬似位相整合非線形光学導波路における光子対発生について、振幅演算子と状態ベクトルのユニタリ変換に基づく多モードモデルによる量子論的解析を拡張し、損失が光子対発生特性に与える影響を初めて明らかにし、多くの設計・特性予測データを得た。 2.量子フォトニックデバイスのための擬似位相整合LiNbO_3非線形光学導波路の作製技術の確立と改善を行った。光損傷回避のためMgOを添加したLiNbO_3結晶における擬似位相整合用周期分極反転構造形成の新しい手法として、絶縁膜を装荷して加熱電圧印加を行う方法を見出した。 3.光通信波長(1.5μm)帯直交偏波光子対発生のためのLiNbO_3導波路TypeII擬似位相整合非線形光学デバイスを設計・作製した。出力光子対ビームを光スペクトル分析等で測定し、理論設計に近い性能を確認した。また単一光子検出と光子相関解析の実験を行い、光子相関を検証した。さらにこのデバイスによる偏波エンタングル光子対発生の実験を行い、基礎的知見を得た。 4.本研究で開発した超低雑音高効率DBRレーザレーザ2個を直列接続してツインレーザを構成し、定電圧駆動することにより量子相関ツイン光ビーム発生の可能性を実験的に検討した。ツインビームの量子相関を平衡光検出と高周波スペクトル分析により解析し、理論予測に定性的に一致する実験結果を得た。
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