研究概要 |
主な研究経過は以下の通りである。 平成15年度 (1)サファイアファイバーの音響特性の解析と測定 サファイアファイバー中を伝搬する超音波のポッシャマー・クリー波の伝搬特性を1〜200MHz帯において測定した。 (2)振動子からサファイアファイバー及びファイバーから試料への超音波伝送方法の開発振動子から発生した超音波を,直径が100ミクロン程度の伝送線路に超音波を効率よく伝送するためには,放物面ミラーを利用することを検討した。 平成16年度 (1)高次モードによる50〜200MHz帯の超音波伝送、(2)パルス圧縮システムにおける信号処理の検討、(3)血管内超音波内視鏡用超音波モータの開発、等を行った。 平成17年度および以降 (1)パルス圧縮方式血管内超音波内視鏡システムの開発を行った。パルス圧縮法を導入することにより、高分解能、高S/NのメカニカルIVUSの送受システムを実現するために、送受信システムの構成を検討した。さらに、高精度診断を実現するハーモニックイメージングへの応用を目的として、ハーモニックパルス圧縮法と呼ぶ手法を提案した。(2)平成16年度から継続して超音波モータの動作解析、改良を行った。さらにこれを用いて超音波内視鏡の試作および画像化を行った。(3)平成15年度に開始したサファイアファイバー中を伝搬する100MHz帯超音波を用いる超音波顕微鏡の検討を行った。 科学研究費補助金による研究は平成17年度で終了したものの、超小型化可能なコイル型ステータを用いる超音波モータの開発及びこれを用いた血管内超音波内視鏡システム、100MHz以上の周波数を用いる穿刺式超音波顕微鏡への応用を目的とした研究は、学内および学外の研究者と協力して継続している。
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