研究課題
パルス幅が100ナノ秒程度以上の高繰り返しパルスパワー発生装置の開発をこれまで行い、大気圧気体中及び液体中における大容量の放電プラズマの生成に成功した。このパルスパワー発生装置の利用は、環境、バイオ、リサイクル、医療福祉関係にまで発展し、新しい産業分野を形成しようとしている。本研究目的は、5年後の産業利用を目指し、パルス幅をナノ秒と極短パルスにした高繰り返しナノ秒パルスパワー発生装置を開発する。出力電圧と電流は、数百kV、数十kAまでとする。さらに、発生したナノ秒パルスパワーを用いて、気体中、水中及び固体中で放電プラズマを生成し、バイオ、生体、化学物質等との相互作用を調べ、ナノ秒パルスパワー応用としての次世代産業利用の基礎を築く。今年度の研究実績は下記のようである。@ ナノ秒パルス幅を持つパルスパワー発生装置を用いて、大気圧空気中における放電進展の様子を明らかにした。さらに気体の種類を変えて実験を行い、同様に放電プラズマ進展の様子を明らかにした。@ 気圧と温度を変えることにより、気体、液体、超臨界流体まで状態を変えることが可能な放電プラズマ反応容器を用いて、大容量放電プラズマ生成条件を明らかにした。@ ナノ秒パルスパワー発生装置を用いて、自動車からの排ガス処理に関する研究を行い、パルス幅が100ナノ秒の場合と比較して、高効率であることが分かった。@ パルスパワーを用いた廃棄物のリサイクル、特に金属めっきプラスチックのリサイクルの可能性を実験的に示した。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
Journal of Plasma and Fusion Research Vol.8, No.5
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