• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

自己組織化シリコン系量子ドットにおけるスーパーアトム構造の創成と電子状態制御

研究課題

研究課題/領域番号 15206035
研究種目

基盤研究(A)

研究機関広島大学

研究代表者

宮崎 誠一  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (70190759)

研究分担者 香野 淳  福岡大学, 理学部, 助教授 (30284160)
村上 秀樹  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助手 (70314739)
東 清一郎  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (30363047)
キーワード量子ドット / 自己組織化
研究概要

p-Si(100)基板上に1000℃で膜厚約4nmのSiO_2膜を形成後、SiH_4とGeH_4ガスの減圧CVD法を連続して行うことによりGeコアを持つSiドット(面密度2x10^8cm^<-2>)を自己組織的に形成した。作製したGeコアSiドットヘの電子注入またはドットからの電子放出においては、-3〜+3V印加した導電性AFM探針をタッピングモード(コンタクト)で走査し、そのドットの帯電状態を検知するためにノンコンタクトのケルビンプローブモードで表面電位像を測定した。-3V印加したところ、Siドットの帯電状態とは異なり、ドット中央部よりもむしろ周辺部の電位が低下していることがわかった。さらに+3Vの電圧を印加し、ドットからの電子放出を行ったところ、Siドットの正孔帯電と同じようにドット中央部の電位が上昇していることがわかった。これらの結果から、ドット内に注入された電子はSiクラッドに、正孔はGeコァ内に保持されていると考えられる。当初計画であがっている、Geコアシリコン量子ドットによるスーパーアトム構造の作成技術を確立した。特に、Ge中に電子およびホールが閉じ込められていることを実験的に確かめた。Siクラッド厚み制御して、量子ドットを作成することに成功した。また、クラッドの厚みとドット全体の表面電位の関係をAFMのケルビンプローブモードにより測定を行った結果、クラッドの厚み、つまり、ドット全体のサイズが大きくなるに従い、表面電位が低くなることがわかった。デバイス応用のためには、Geコアのサイズの制御および表面電位とコアサイズの関係を明らかにする必要がある。さらに、SiとGeの混晶の形成の有無やその組成をラマン散乱分光およびX線光電子分光で評価する必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Darma, H.Murakami, S.Miyazaki: "Influence of Thermal Annealing on Compositional Mixing and Crystallinity of Highly-Selective Grown Si Dots widi Ge Core"Applied Surface Science. 224. 156-159 (2004)

  • [文献書誌] K.Takeuchi, H.Murakami, S.Miyazaki: "Electronic Charging State of Si Quantum Dots formed on Ultrathin SiO2 as Evaluated by AFM/Kelvin Probe Method"Semiconductor Technology Proceedings of 2002 ECS International Semiconductor Technology Conference. 1-8 (2003)

  • [文献書誌] M.Ikeda, Y.Shimizu, H.Murakami, S.Miyazaki: "Multiple-Step Electron Charging in Silicon-Quantum-Dot Floating Gate Metal-Oxide-Semiconductor Memories"Japanese Journal of Applied Physics. 42. 4134-4137 (2003)

  • [文献書誌] Y.Darma, R.Takaoka, H.Murakami, S.Miyazaki: "Self-assembling formation of silicon quantum dots with a germanium core by low-pressure chemical vapor deposition"Nanotechnology. 14. 413-415 (2003)

  • [文献書誌] 宮崎 誠一: "Si量子ドットの荷電状態制御とフローティングゲートMOSデパイスヘの応用(招待論文)"電子情報通信学会技術研究報告. 103・533. 99-104 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi