研究課題/領域番号 |
15206038
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
浅田 雅洋 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (30167887)
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研究分担者 |
渡辺 正裕 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (00251637)
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キーワード | テラヘルツデバイス / フォトンアシストトンネル / 共鳴トンネル構造 / 金属 / 絶体 / 半導体量子構造 / CaF_2 / CdF_2 / Si / CoSi_2 / CaF_2 / Si / ナノ領域エピタキシー / 集積テラヘルツアンテナ |
研究概要 |
本研究は、未開拓周波数であるテラヘルツ帯の固体増幅デバイスとして新しく提案した電子のフォトンアシストトンネルによる光遷移と走行電子波のビートによる集群効果を組み合わせた三端子増幅の実現を目標として行い、本年度は以下の成果を得た。 THzデバイス形成に向けて、ポテンシャル障壁が高く、尖鋭な量子準位形成が期待される絶縁体/半導体(CaF_2/CdF_2/Si)および金属/絶縁体/半導体(CoSi_2/CaF_2/Si)ヘテロ接合材料系を選択し、結晶成長を原子層厚レベルで制御するため、100nm程度の微細領域に結晶成長するナノ領域エピタキシーを提案し、この方法を適用した共鳴トンネルダイオード(RTD)において、室温で高ピーク/バレー比(30程度)の顕著な均一性が得られた。 提案したデバイスの基本となる構造のひとつとして、二次元電子ガスを用いた平面型構造で目的の動作を行う構造を考案し、作製プロセスを確立して素子中心部を形成することにより、直流特性から、電流量などTHz増幅に十分な特性を有することを明らかにした。 並行して、デバイスに一体集積するためのThz帯平面微細アンテナとデバイスの集積構造を提案し、金属/絶縁体/半導体ヘテロ接合への応用に先んじて、半導体ヘテロ構造を用いて形成し特性を把握した。まずRTDと平面パッチアンテナの集積構造によりTHzフォトンアシストトンネル特性の詳細な測定を行うとともに、RTDとスロットアンテナと集積した発振デバイスによりサブTHz(0.6Thz)発振を達成し、理論解析により、この構造でアンテナ縮小することによりTHz帯発振が可能であることを明らかにした。これらのデバイスは、それ自体がサブTHz〜THz帯のデバイスとして有用な構造および特性を持つことが示されるとともに、金属/絶縁体/半導体THzデバイスの最適な構造に対する指針となった。
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