研究課題
前年度までに開発用に設計・構築して使用していたレーダシステムは、ホーンアンテナを機械的に掃引するタイプのもので、これによって2次元的な反射画像を得ていた。しかし機械的掃引には長い時間がかかり、高速化することが必要であった。そのため今年度はまず、12×12素子の2次元(面的)に複素振幅のデータが取得可能な、地雷用の小型集積アンテナを開発した。それに関連し、新構造のアンテナエレメントも新たに開発した。また、これまでに地雷領域の区分と、区分された各領域の地雷と推定されるその程度を表示する方法とシステムを開発していたが、これら処理機能を統合しさらにフロントエンドも一体化した統合型ハンドセットの設計と試作も進めた。これらの成果は、単にプラスチック地雷探知を可能にするのみならず、工場ラインや建築検査などのさまざまな場面でこれまで不可能であったり困難であったりした微小電磁波反射計測を可能にする技術であり、今後、広範囲の分野での利用が見込まれる。(1)進行増アンテナエレメントの開発と2次元集積アンテナの構築まず、新構造のアンテナエレメント(詳細は未開示)を開発した。このアンテナは広帯域かつ高集積化が可能な優れた特性を持つものである。これを実際に集積化し、12×12ピクセルの2次元集積アンテナを設計・構築した。またこれらアンテナエレメントを柔軟に切り替えるスイッチ回路を設計し、実際に作製してアンテナ全体の動作を確認した。約0.5s/pixelの高速電気掃引を可能とし、約1minで1枚の画像を取得することが可能となった。なおこれは従来型アンテナの10倍以上の速さであり、現場で実用化可能な速度である。2)統合型ハンドセットの設計と試作これまでに開発してきた機能を統合し、また高周波フロントエンドも含めた統合型ハンドセットの設計を行った。また実際に試作を進めており、年度末に完成を予定している。すべての機能を1つにまとめ、高い高周波機能を発揮させるとともに、現場国の利用者が感覚的に理解しやすい利用しやすい構造とすることができた。完成し次第なるべく早い時期に実地試験が行えるよう、調整を進めている。そして実地試験の結果をフィードバックすることにより、電力消費量、重量、グラフィカル・ユーザ・インタフェイス(GUI)の機能、耐環境性(高温・多湿で動作すること、衝撃に強いことなど)について改良を重ねる予定である。
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