研究概要 |
本年度は,顔の向きを自由に変化させることが可能な頭部システムを検討し,前年度までに開発された双腕移動ロボットと統合した.また,環境認識システムを搭載することにより,人間や環境に適応し,より密なコミュニケーションを実現するシステムの研究・開発を行った. また,人間・環境適応型ロボットシステムの開発を目指し,人間の社交ダンスの上達に伴う運動の変化や,動的に変化する環境に基づいて,ロボットの運動特性を変化させ,ロボットが人間や環境に適応し的確に運動を実現する技術の研究・開発を行った.具体的には,申請者らが提案してきた,人間の力覚情報に基づく物体のハンドリング手法と環境情報に基づく人間とロボットによる物体のハンドリング手法,また,本研究で開発する人間意図推定メカニズム等の手法を統合し,さらに隠れマルコフモデルの手法を用いた学習手法を適用することにより,人間や環境に適応するロボットシステムの研究・開発を行った. その他,様々なセンサ情報から人間の意図を推定し,より密なロボットと人間とのコミュニケーションを実現するマルチモーダル型コミュニケーションシステムの検討を行った.具体的には,人間の位置の情報や力覚情報を統合することにより人間の意図の推定や推定ミスの検出を行った.また,環境認識センサを用いて環境に適応した社交ダンスの実現を目指すと共に,音楽認識システムを利用することにより,音楽に合わせた社交ダンスを実現するアルゴリズムの構築を行った.
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