研究課題/領域番号 |
15206054
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
横山 功一 茨城大学, 工学部, 教授 (20302325)
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研究分担者 |
運上 茂樹 独立行政法人土木研究所, 耐震研究グループ, 上席研究員 (60355815)
原田 隆郎 茨城大学, 工学部, 助手 (00241745)
呉 智深 茨城大学, 工学部, 教授 (00223438)
小林 寛 独立行政法人土木研究所, 耐震研究グループ, 主任研究員 (00370726)
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キーワード | 地震被災検知 / 分布型光センシング技術 / 記憶型センサー / ワイヤレスセンサー / 非破壊診断 / モニタリング / 被災診断システム |
研究概要 |
研究3カ年計画に基づき、茨城大学と土木研究所とで以下のように初年度の研究を推進した。 (1)ブロードバンド地震被災検知センサーの開発 都市インフラの地震被災度を客観的、かつ、精度良く判定するためのセンシング技術を開発することを目的として、(1)ブロードバンドの分布型光センシング技術の開発と(2)橋脚の地震損傷検知システムの開発を行った。(1)においては、構造物内部の変状を全体的にモニタリングするための鉄筋降伏やひび割れ不連続性状のセンシング手法、動的応答の計測法、荷重や温度影響のもとでの損傷検知のための常時モニタリングの可能性について、実験的検討を行った。この実験には研究費で購入した安藤電気の光ファイバー分布型温度センサーを用いた。(2)においては、コンクリート橋脚の振動台破壊試験に対して光ファイバー、ワイアレス加速度計、ひずみゲージセンサー、光学式変位センサーの同時計測を実施し、構造物の特性、損傷程度によるセンサーの検知精度、適用範囲、被災後のセンシングデータの取得方法に関するデータを得た。 (2)非破壊診断・解析技術の開発 ニューラルネットワーク手法を用いた構造物の非パラメータ同定手法により、大規模社会基盤施設の代表的構造物である吊橋のリアルタイム損傷判定法の開発を行った。広島県安芸灘大橋における地震応答記録を用いて、吊橋構造を微小地震時に学習し、大規模地震に対して時々刻々と実測データと予測値とを対比させることにより、損傷検知を可能とするアルゴリズムを構築した。 (3)地震被災診断システム化に関する検討 センシングデータや非破壊診断結果およびこれらのデータを取り込んだ解析評価の結果を総合的に考慮する地震被災診断システムの構築を目指し、データ整理及びシステム構成の検討を行った。
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