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2003 年度 実績報告書

既設鋼構造物の疲労損傷度の定量的評価を目的とした超音波探傷システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15206055
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京工業大学

研究代表者

三木 千壽  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20016645)

研究分担者 山田 真幸  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30323083)
白旗 弘実  武蔵工業大学, 工学部, 講師 (40298013)
廣瀬 壮一  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (00156712)
木本 和志  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (30323827)
佐々木 栄一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40311659)
キーワード鋼構造物 / 超音波探傷 / 疲労損傷 / 探触子 / 溶接欠陥
研究概要

本年度は,本研究の初年度として,以下のような検討を行った.
(1)鋼橋の疲労亀裂に関するデータベース化と検査コンサルテーションシステムの構築:本年度は,鋼橋に起こりえる疲労損傷について,その発生位置,発生要因,補修対策を含めたデータベースを構築し,特に,近年問題となっている鋼製ラーメン橋脚隅角部での疲労損傷を中心に,検討した.そこでは,疲労損傷の起点となっている内在溶接欠陥の存在を指摘し,それが隅角部の複雑な板組みに起因した固有欠陥であり,殆どの既設隅角部に存在することから,その位置や大きさなどを非破壊的に把握することが極めて重要であることを示した.特に,固有欠陥から疲労き裂が発生しているかどうかを非破壊的に診断することが維持管理上重要であることを指摘した.
(2)各種欠陥からの超音波エコー特性の検討:本年度は,超音波探傷により欠陥種別の識別、特に疲労亀裂の特定を目的として、荷重に対するき裂開閉口特性に着目して検討した.本研究では,走査せずに多くの情報を取得できる独自の10連探触子を用い検討を行った.その結果,荷重繰り返し下で,疲労き裂の先端は開閉口挙動を超音波エコー高さの変化として非破壊的に検知でき,さらに,開口合成法に基づく欠陥の画像化を行うことにより,疲労き裂先端のエコー変化から疲労き裂が発生しているかを認識できる可能性を示した.さらに,マトリックス(3列×5探触子,4列×4探触子)上に並んだ独自の面上探触子を開発し,3次元欠陥の散乱エコーを取得し,3次元画像化を行うことを試みた.その結果,従来の1探触子法などでは困難であった曲面の再現を行えることなどを示した.
(3)超音波エコー特性に関する数値シミュレーション:リニアアレイ超音波探傷システムの構築にむけて、不可欠となるアレイ探触子内での圧電素子配列の最適化を目的として,様々な配列条件おより周波数条件下で波動シミュレーションを実施した.なお,そこでは,本年度導入した高速演算が可能なクラスターシステムを用いた.その結果をもとに,本研究では,周波数2MHzおよび5MHzに対してそれぞれサイドローブを抑制できるような効率的な圧電素子配列を提案した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Rattanasuwannachart, N., Takahashi K., Miki, C., Hirose, S.: "Development of Planar Array Probes for Detection of Three-Dimensional Defect"International Conference on Urban Earthquake Engineering. 455-462 (2004)

  • [文献書誌] Rattanasuwannachart, N., Miki, C., Hirose, S., Shirahata, H.: "Acoustical Anisotropy and Non-Homogeneity of Rolled Steel Plate"土木学会論文集. Vol.21, No.11. 1s-10s (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2012-10-05  

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