研究課題/領域番号 |
15206067
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
渡辺 仁史 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40063804)
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研究分担者 |
山本 澄子 国際医療福祉大, 福祉援助工学分野, 教授 (30302102)
勝平 純司 国際医療福祉大学, 保健学部, 助手 (00383117)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | 腰部 / 負荷 / 関節モーメント / 高齢者 / 立ち上がり / 収納 / 介護 / 歩行 |
研究概要 |
本研究は、日本において高齢者でも有訴率の高い腰痛に着目し、腰部疾患を減らすための住宅の要件について研究を行った。腰部負荷計測の手法の検討や、疾患者、高齢者などへの実状調査などから、1有効な日常生活動作とその計測方法を検討し、実験により計測を行った。 その中心となる実験は、住宅内における日常生活動作時の「腰部関節モーメント」の計測である。 最初に、加齢期に住宅内でみられる手をつく動作に着目し、「立ち上がり動作」を補助するために、手をつく時の家具の配置や高さを変えて、腰部負荷計測を行い、若年者と高齢者の負荷の違いから、腰部負荷軽減を行うための根拠となるデータを示した。「収納動作」の計測では、高さの違いや荷物の重さ、作業負担の違いだけではなく、収納家具のデザインの違い、とくにその断面形状の違いによって、負荷に差があることを明らかにした。また「介護動作」は腰痛リスクが高いと経験的に知られていたが、在宅介護室を想定した空間で行った負荷計測のデータから、日常生活動作よりはるかに過度な負荷がかかることを客観的に明らかにし、ベッド高さや広さなどについて、身体負荷と心理的負担軽減のための具体的な手法を示した。 これら計測により得られたデータを、ライフステージに応じた建築計画に有効に利用するためには、負荷値についての評価が必要と考えられるが、疾患発生と腰部関節モーメントの値との直接的な因果関係は現在のところ明確ではない。そこで、「平地歩行」「階段昇降」などの動作の負荷や、運動処方として用いられる「高齢者向け運動プログラム」動作時の負荷計測を行って、その値との比較を行う事で、評価軸を設けることができた。
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