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2003 年度 実績報告書

階層的多孔構造によるナノ反応担体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15206072
研究種目

基盤研究(A)

研究機関京都大学

研究代表者

中西 和樹  京都大学, 工学研究科, 助教授 (00188989)

研究分担者 宇山 浩  京都大学, 工学研究科, 助教授 (70203594)
キーワード階層的多孔構造 / ゾル-ゲル法 / 超分子鋳型 / シリカ / 有機無機ハイブリッド / 表面修飾
研究概要

テトラアルコキシシランおよびビス(トリアルコキシシリル)アルカン類を出発物質とし、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-ポリエチレングリコールブロック共重合体(EOPOEO)の共存下において、加水分解・重縮合を行うことにより、シリカおよび有機-無機ハイブリッド組成からなる、階層的多孔構造を持つゲル試料を、相分離を伴うゾル-ゲル反応によって作製した。架橋部がエチレン鎖のビス(トリメトキシシリル)エタンの場合、整ったマクロ孔を与える相分離はエーテル結合を有する非イオン性界面活性剤あるいは水溶性高分子によって、比較的広い組成範囲で誘起することができた。ナノメートル領域のメソ孔の超分子鋳型効果を利用した形成については、限られた分子量範囲のEOPOEOにおいてのみ狭い細孔径分布をもつ試料が得られた。電界放射型走査電子顕微鏡によるメソ孔の実空間観察に成功し、窒素吸着測定から推定されるシリンダー状のサイズの揃ったメソ孔が、マクロ孔を形成するゲル骨格の内部に形成されていることが確認された。架橋部がメチレンの場合には、重合体表面のシラノール密度が上がるため、超分子鋳型効果はより顕著に発揮されるが、架橋部がプロピレンの場合には重合体の疎水性が増加し、超分子鋳型効果が抑制されることが明らかになった。さらに架橋部がヘキシレンの場合には、重合体表面のシラノール密度は見かけ上再び増加し、メソ孔の形成は起こりやすくなったが、相分離を伴うゾル-ゲル転移を起こす組成範囲では顕著なメソ孔の形成は観察されなかった。
また、階層的多孔構造を有するシリカ多孔体を溶融シリカキャピラリー中に作製し、次いでアミノ基を含むシランカップリング剤を介してトリプシンを固定し、このカラム状反応器においてカゼインの消化が可能であることを確認した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kazuki Nakanishi: "Macroporous Silica and Alkylene-Bridged Polysilsesquioxane Gels with Templated Nanopores"Material Research Society Symposium Proceedings. 788. L.7.5.1-L.7.5.10 (2003)

  • [文献書誌] Kazuyoshi Kanamori: "Three-Dimensional Observation of Phase-Separated Silica-Based Gels Confined between Parallel Plates"Langmuir. 19. 5581-5585 (2003)

  • [文献書誌] Kazuyoshi Kanamori: "Interface-Directed Web-to-Pillar Transition of Microphase-separated Siloxane Gels"Langmuir. 19. 9171-9103 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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